郡山市保健所長から市民の皆さまへ

郡山市保健所長の塚原太郎です。

郡山市民の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染症のまん延について何かとご心配がおありではないかと思います。郡山市ではこれまで、保健所での相談対応や郡山市ウェブサイトでの情報提供などを行ってきましたが、市民の皆様により的確に情報提供できるように、郡山市ウェブサイトに「郡山市保健所長から市民の皆様へ」のコーナーを設け、市民の皆様により分かりやすい情報提供を行うこととしました。新型コロナウイルス感染症対応のご参考としていただけると幸いです。

第34号 郡山駅前繁華街飲食店のPCR検査について(記事掲載日:2020年11月4日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、10月に実施した郡山駅前繁華街飲食店を対象としたPCR検査について、背景、結果やその評価についてご説明します。

1.PCR検査実施の背景

9月1日から10月11日(駅前に関わる8月29日及び8月30日確認分を含む。以下同じ)にかけて、郡山市内で多数の新型コロナウイルス感染症の患者88人が確認されました。これらの方々の感染経路を保健所が分析した結果、郡山駅前繁華街飲食店の利用で感染したと推定された方が32名(38%)になることが明らかになりました。
このため、10月13日から28日にかけて、駅前飲食店の従業員を対象にPCR検査を6回(10月13日、14日、20日、21日、27日、28日)実施しました。

2.検査の対象

検査対象とした飲食店は、駅前地区(駅前1・2丁目、大町1丁目、中町)に所在するキャバレー、クラブ、バー、スナック(以下、「キャバレー等」)で、食品衛生法の営業許可がある407店舗のうち、保健所から発出した感染防止の通知文が宛先人不明で返信された店舗を除く306店舗とキャバレー等の営業前後に当該従業員等の利用が多いと申し出があったその他の飲食店(一般食堂、軽料理店、すし屋等)を対象としました。検査に当たっては、店舗全従業員が受検すること、従業員全員が検体採取当日無症状であることを必須としました。

3.PCR検査の結果

今回の受検した飲食店数は123店舗、従業員数は416人で、全員が陰性でした。このうち飲食店の種類による受検状況は別表のとおりです。このうち「キャバレー等」は88店舗(受検率28.8%)、従業員数は254人です。営業形態別にみると、キャバレー12店舗は受検なし(受験率0%)、クラブ5店舗中1店舗(同20%)、バー78店舗中15店舗(同19.2%)、スナック211店舗中72店舗(同34.1%)でした。

4.結果の評価

今回のPCR検査は、無作為抽出した店舗ではなく、希望する店舗を対象としたので、駅前飲食店全体の感染リスクを評価することはできません。一方、検査は店舗ごとに全従業員を対象としているので、店舗ごとの感染リスクは評価できます。PCR検査は1.偽陰性があること、2.検査時点で感染していないことの証明に過ぎないこと 等の限界はあります。しかし、感染防止の取り組みをしてきた店舗(ある意味自信がある店舗)がPCR検査を受検し、日ごろの感染対策が適切であったことが確認されたと考えれば、受検していない店舗と比べてその店舗を利用することに関する感染リスクがより低いことはご理解いただけると思います。

5.今後の保健所の取り組み

今後も経済活動の活発化に伴い、外部から市内にウイルスが持ち込まれ、再度流行が起こることは避けられないと考えます。このため市内繁華街における感染防止対策として保健所は次の取り組みを継続していきます。

1.受検店舗への支援策

・受検店舗に保健所長名のPCR検査結果を交付
・希望により郡山市HPで受検店舗を公表(10/13~10/29の閲覧数は13,811)
・10月の受検店舗を対象とした感染防止対策セミナーを実施(福島県と共催)

2.今後受検を希望する店舗への支援策

・駅前飲食店を対象に11月末までPCR検査を継続して実施

3.駅前以外の繁華街飲食店への支援策

・首都圏等流行地域からの来店者が見込まれる飲食店を対象に12月以降のPCR検査を実施予定
 

6.市民の皆様へのお願い

今回の教訓として、厚労省クラスター対策班の支援を受けて疫学分析した結果(10月12日に公表)によれば、繁華街飲食店で発生したクラスターについては、1.最初の感染者が従業員であった場合と利用客であった場合があること 2.接待を伴わない飲食店においても発生していることが明らかになりました。市民の皆様には、繁華街に限らず飲食店を利用する場合には、

【場面1】飲食を伴う懇親会等

・敷居などで区切られている狭い空間に、長時間、大人数が滞在すると、感染リスクが高まります。

【場面2】大人数や長時間におよぶ飲食

・長時間におよぶ飲食、接待を伴う飲食、深夜のはしご酒では、短時間の食事に比べて感染リスクが高まります。

【場面3】マスクなしでの会話

・マスクなしに近距離で会話することで、飛沫感染での感染リスクが高まります。

【出典:第12回新型コロナウイルス感染症対策分科会(2020年10月23日開催)資料より】

これらにご注意いただききますようお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様と繁華街飲食店の経営者、従業員の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第33号 市内発生状況等について(記事掲載日:2020年11月2日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、最近市内で発生した新型コロナウイルス感染症の流行に関する状況と保健所の対応、医療機関の支援などについてご説明します。

1.9月~10月にかけての患者発生状況

9月1日から10月24日にかけて、郡山市内で多数の新型コロナウイルス感染症の患者126人(駅前に関わる8/29,8/30確認分を含む。以下同じ。)が確認されました。このうち無症状の18人を除いた108人の発症日ごとの患者発生数は図1のとおりです。9月はじめにホストクラブ従業員の集団感染があり、その後毎日1人程度の患者発生が続きました。9月下旬から毎日複数の患者が確認されるようになり、10月10日にはこれまで郡山市としては最高となる10人の感染が確認されました。その後も患者発生が続きましたが、患者発生は徐々に減少し、10月25日から31日までの間発生はありませんでした。

2.感染経路の分析と経時的な推移

126人の感染経路を分析した結果が図2です。9月1日~10月11日(感染拡大期)に確認された患者の感染経路は、駅前飲食店の利用が32人(36%)と最多でしたが、その後10月12日~17日(感染持続期)、10月18日~24日(感染減少期)には駅前飲食店での感染は減少しました。一方、感染持続期や感染減少期には、家族、職場、知人などへの2次感染が中心となりましたが、その後10月中の感染確認はみられませんでした。

3.この間、保健所が実施してきたこと

この間、保健所は積極的疫学調査を実施してきました。具体的には、1.感染者が確認されるとこの方の入院の調整を行うとともに、行動歴や家族・職場同僚との接触の程度を把握し、濃厚接触者を特定します。2.濃厚接触者には市内医療機関との連携のもと速やかにPCR検査を実施し、14日間の外出自粛を要請します。また、この期間中に発熱などの症状が出現した場合には再度PCR検査を実施します。3.濃厚接触者が陽性となった場合には前述の1.に戻って同じことを繰り返して行きます。これを2月から9か月間継続しています。今回の流行期間中(9月1日~10月24日)に、126人の感染者が確認されましたが、この方々の濃厚接触者は約770人にもなり、これらのすべての方々にPCR検査を行い、14日間の健康観察を行いました。保健所が行う積極的疫学調査は、市民の皆様の目には触れにくい活動ですが、この活動が感染の減少に大きく貢献したことを報告したいと思います。

4.市民、医療機関の協力・支援について

この間、感染者には感染経路や濃厚接触者に関する情報提供をいただきました。その情報の一部を公表することについてもご理解をいただきました。濃厚接触者の方々にも、外出自粛など保健所からの要請事項を守っていただきました。市内の多くの医療機関には、感染者の入院治療や濃厚接触者からのPCR検査用検体採取など様々な場面でご支援をいただきました。以上の関係者のご協力とご支援により保健所の積極的疫学調査が成り立っていることもご理解いただきたいと思います。今回の流行にあたりご協力、ご支援いただいきました感染者、濃厚接触者、医療機関職員の全ての方々に心から感謝申し上げます。

5.市民の皆様へのお願い

今後も経済活動の継続に伴い、外部から市内にウイルスが持ち込まれ、再度流行が起こることは避けられないと考えます。その際、流行の規模を最小限に抑えるため、市民の皆様には次の点について取り組みをお願いします。

  1. 発熱など症状が出た場合には、速やかに医療機関を受診してください。この期間が長くなると濃厚接触者が多数になります。
  2. PCR検査を受けることとなった場合には、検査結果が出るまで、外出を控えていただくとともに、家族との家庭内での接触もできるだけ回避するようにしてください。今回の流行で家族内感染が多数見られました。
  3. PCR検査で陽性となった場合、保健所が行う疫学調査にご協力ください。個人のプライバシーは守ります。感染経路や接触者の情報が得られないと保健所は的確な疫学調査ができません。

次号では、駅前飲食店従業員の方々のPCR検査結果についてご報告します。新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様と医療機関に勤務される皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第32号 新型コロナウイルス感染者に関する郡山市内の病床利用状況等について(記事掲載日:2020年10月9日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、新型コロナウイルス感染症患者に関する郡山市内の入院患者や病床利用状況について、ご説明します。

1.病床確保状況

郡山市保健所では、これまで郡山医師会、福島県と連携を図り、市内の医療機関の協力を得て、新型コロナウイルス患者の入院病床の確保に取り組んできました。この結果、郡山市内の7病院において現在55床が確保されており、今後の感染状況によっては最大59床の病床が確保されております。県全体では現在229床の病床が確保されており、今後の感染状況によっては最大469床の病床が確保されています。

※本市分を含む。

2.郡山市内病院の病床利用状況

10月に入ってから市内における患者発生が急増しており、8日までの間に計37人(一日平均4.6人)が確認されています。このため、9日朝現在で市内の病院に37人の患者さんが入院しています。病床利用率は67.3%となったため、7日から郡山で確認された患者さんの一部を市外の医療機関に入院させていただく調整が、県のご指導により始まりました。県全体の病床数は余力がありますので、入院できないということはありませんが、患者さんには遠方の病院に入院していただかざるを得ないのでご理解をいただきたいと思います。

3.市民の皆様にお願いしたいこと

(1)保健所としても、患者さんの疫学調査やPCR検査の実施など最善を尽くしますが、当面の間は、患者さんの家族や職場同僚などの感染した患者さんから継続して新たな患者さんが発生することは避けられません。前号でも申し上げた通り、市民の誰もが感染する状況であると考えます。したがって、これまで以上に感染予防に努めましょう。

(2)注意していても感染が完全には避けられない以上、発熱や呼吸器症状が出た場合には、出勤、登校、趣味活動への参加は控えてください。同居家族も含め他人との接触を極力避け、まずは医療機関に電話をしたうえで速やかに受診しましょう。発症してから診断までの期間を短くすることが最大のポイントです。

4.医療機関の皆様にお願いしたいこと

かかりつけの患者さんから発熱等で受診相談があった場合、これまでは、首都圏への移動歴などを考慮して、患者の感染リスクを評価していたことと思います。しかし、今後当面の間は首都圏への移動歴の有無にかかわらず、発熱や呼吸器症状のある患者さんがPCR検査(自院で実施されるか市PCRセンターを利用するか)を受けることができるようお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様と医療機関に勤務される皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

 

第31号市内発生状況について(記事掲載日:2020年10月5日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

3月14日に郡山市で初めての患者さんが確認されて以来、9月末日までに67人の患者さんが確認されました。今号では、これらの患者さんの属性や感染経路についてまとめてみました。

1.性別について

男性47人(70%)、女性20人(30%)です。9月発生分32人に限ると、男性23人(72%)、女性9人(28%)です。男性が多い傾向は変わっていません。

2.年代別について

最も多い年代が20歳代、50歳代、60歳代で各12人(各18%)、次いで30歳代11人(16%)、10歳代8人(12%)ですが、いずれの年代でも患者発生がみられます。

3.感染経路について

(1)確定患者の濃厚接触者としてPCR検査を行い陽性が確認された方が36人(54%)、(2)確定患者との接触は確認されていないが感染拡大地域への移動歴がある方が9人(13%)、(3)確定患者との接触も拡大地域への移動歴のいずれもない感染経路が不明な方が22人(33%)です。これを9月発生分に限ってみると、それぞれ (1)15人(47%)、(2)2人(6%)、(3)15人(47%)です。感染経路不明の割合が明らかに増えています。

4.濃厚接触者から発症した方の内訳について

確定患者さんと接触して発症した方36人について、確定患者さんとの関係を見てみると、趣味活動等の知人15人(41%)、家族11人(31%)、職場の同僚10人(28%)です。※ホストクラブ関係の感染者は全て従業員ですので、職場の同僚に計上しています。

5.市民の皆様にお願いしたいこと

  1. 患者さんはすべての年代で確認されています。また、感染経路が不明な方の割合も最近増えてきています。市中で感染が起こっている可能性が高く、市民の誰もが感染する状況であると考えます。したがって、自分は大丈夫と判断せず、感染予防に努めましょう。
  2. 注意していても感染が完全には避けられない以上、発熱や呼吸器症状が出た場合には、出勤、登校、趣味活動等への参加は控えてください。同居家族も含め他人との接触を極力避け、まずは医療機関に電話をしたうえで速やかに受診しましょう。本市の患者さん(無症状の方を除く)の発症から入院までの期間は平均4.1日です。これをできるだけ短くすることが感染拡大の防止につながります。
  3. 家族の方が体調を崩して受診し、PCR検査を受けた時点で、同居家族の方も、検査結果が判明するまで、家族以外の方との接触を極力避けてください。

6.医療機関の皆様にお願いしたいこと

かかりつけの患者さんから発熱等で受診相談があった場合には、標準的な感染防護策を講じた上で、かかりつけ患者さんを診察していただくようお願いします。また、新型コロナウイルス感染症を多少なりとも疑った場合には、抗原検査やPCR検査を実施できるよう、福島県と福島県医師会が締結している集合契約にご参加いただきますようお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様と医療機関に勤務される皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第30号市内発生状況について(記事掲載日:2020年9月3日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今回は、9月1日に確認された、ホストクラブ(いわゆる接待を伴う飲食店)での感染者クラスター発生に関するメッセージです。市民の皆様には、以下のことをご理解の上、対応していただきますようお願いします。

  1. 感染者が確認された飲食店(郡山市駅前(住所表記)のホストクラブ)に勤務している従業員は8人です。このうち7人のPCR検査が9月1日~2日に実施され、うち4人が陽性と確認されました。
  2. お客さんへの感染が懸念される期間
    感染が確認された従業員の中で最も早く症状が出現した方の発症日が8月29日でしたので、2日遡って27日がこのホストクラブを利用した方に感染のおそれがある期間の始期になります。また、このお店は29日朝の営業終了後から休店していることから、このホストクラブを利用したお客さんに感染する可能性があった期間は8月27日午前0時から29日朝の閉店までとなります。
  3. この期間にこの飲食店を利用したお客さんを特定するのは困難と考え、9月1日の記者会見で、飲食店を「郡山市駅前のホストクラブ」と公表し、心当たりのある方には郡山市保健所に連絡していただくよう呼びかけました。
  4. 保健所にご相談いただいた場合には、「郡山市駅前のホストクラブ」を利用された日時とお店の名前を保健師にお伝えいただければ、感染のおそれがあるかどうかをお知らせいたします。感染のおそれがある方には、その後、保健師から簡単な状況確認をさせていただいた上で、PCR検査を行うことをお勧めしています。
  5. 「郡山市駅前のホストクラブ」を8月27日から29日までの間に利用した方は、症状の有無にかかわらず、郡山市保健所地域保健課までご連絡いただきますようお願いします。
    電話番号:024-924-2163(9時~17時)
    0120-567-747(上記以外、福島県コールセンター)

新型コロナウイルス感染症対策について、市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第29号新型コロナウイルス感染者に関する郡山市の概況(記事掲載日:2020年8月4日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では郡山市における7月の新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」)に関する概況などについてご報告するとともに、最近の感染増加に関連したお話をします。

1.ウイルス検査(PCR検査)実施状況、新型コロナ患者の発生状況について

7月に郡山市内で実施された新型コロナウイルスのPCR検査は合計2,006件でした。保健所が実施したものが236件(11.8%)、医療機関が1,770件(88.2%)です。このうち郡山市民から3名の感染が確認されました。これら3名の方の感染経路については、首都圏への移動歴や首都圏からの来客との接触歴があるため、保健所としては感染経路不明の市中感染の可能性は低いと判断しています。

2.濃厚接触者の状況

これら3名の患者さん(郡山市7人目、8人目、9人目)に関する濃厚接触者については、それぞれ6人、9人、14人です。7人目の患者さんの濃厚接触者については、直後のPCR検査がすべて陰性で、発症することなく14日間の健康観察期間を終了しています。また、8人目および9人目の患者さんの濃厚接触者について、直後のPCR検査はすべて陰性です。まだ健康観察期間が終了していませんが、現時点で感染が確認された方はいません。従って、現時点でこれら3人の患者さんから市民のみなさまへの拡大は防げていると考えています。

3.最近のPCR検査対象者の傾向

一方、首都圏で陽性と確認された患者の濃厚接触者として認定され、首都圏の保健所から当保健所にPCR検査の実施を依頼される市民が増えてきました。このところ毎日のように依頼があります。保健所としては、症状の有無にかかわらずPCR検査を行うとともに、疫学調査を実施しています。上記3名以外のケースは、現時点ですべて陰性ですが、保健所の業務量は急速に増加してきました。首都圏では日々感染者数が増加していることから、このような事例は今後ますます増加することが予見され、市内における陽性患者の発生も増加することが懸念されます。

4.市民の皆様へ

第一に、感染が拡大している地域への移動や3密になる行動は慎重に、ということです。第27号でも触れましたが、心当たりのある方で体調を崩された場合には、症状の種類や程度にかかわらず、帰国者・接触者相談センター(0120-567-747)にご相談ください。

5.医療機関の皆様へ

発熱や呼吸器症状などを訴える患者さんを診察された場合、1.首都圏への移動の有無、2.首都圏からの来客との接触の有無を確認していただき、1や2に該当する場合には速やかに保健所にご連絡いただきますようお願いします。
 

新型コロナウイルス感染症に対する医療の確保にご尽力いただいております全ての医療従事者の皆様、感染予防に努めていただいております市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第28号市内発生状況について(記事掲載日:2020年7月14日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

7月10日、5月6日以来65日ぶりに郡山市民から7人目の患者さんが確認されました。(この他に郡山市内で県外者1人が確認されていますが別掲としました。)同日19時に品川市長が発表しましたが、その後の経過も含めてご説明します。

1.情報把握の経緯

この方は、40歳代男性(A氏)で、東京に本社がある会社の支店の会社員の方です。7月9日に郡山市内の勤務先から市保健所に情報提供がありました。その内容は、「A氏を含む支店の職員3名が、6月28日に、本社社員(B氏)と市内で会食した。B氏が7月8日に東京都内の保健所で新型コロナウイルス検査を受けた結果、陽性となったので郡山市保健所に相談したい。」というものでした。

2.郡山市保健所の疫学調査結果(B氏関係)

(1)B氏の行動(6月28日~29日)に関する調査結果

疫学調査の結果、郡山市内での行動について、1.B氏は6月28日にA氏を含む支店職員3名と郡山市内の飲食店で会食したこと、この飲食店でB氏と従業員、他のお客さんとの濃厚接触はなかったこと。2.B氏は6月28日に市内のホテルに宿泊したが、ホテルの従業員や他のお客さんとの濃厚接触はなかったこと、が判明しました。

(2)濃厚接触者の特定と対応

市保健所は、B氏と会食した支店職員3名を濃厚接触者と特定し、翌10日にPCR検査を実施しました。その結果、A氏は陽性、他の2名は陰性と確認され、A氏は直ちに市内の医療機関に入院しました。なお、B氏が利用した飲食店とホテルには9日に市保健所職員が訪問し、状況確認と併せて、消毒等の感染防護措置について助言しています。

3.郡山市保健所の疫学調査結果(A氏関係)

(1)A氏の行動(7月7日~8日)に関する調査結果

A氏は検体採取時点(7月9日)で無症状でしたので、9日以前の2日間が疫学調査の対象となります。この間A氏は職場で勤務しています。A氏は内勤職員です。また、ご家族との接触はありません。

(2)濃厚接触者の特定と対応

支店職員全員をA氏に関する濃厚接触者と判断しました。いずれも無症状でしたが、6名全員にPCR検査を実施することを決定し、7月11日に全員の陰性を確認しました。これらの支店職員にはA氏との最終接触から14日後の7月21日まで保健所による健康観察を行うこととし、併せて外出自粛を要請しました。

(3)A氏の感染経路

A氏について他に新型コロナウイルスに感染する可能性がある行動が認められないことから、郡山市保健所としては、A氏がB氏から感染した可能性が高く、経路不明の市中感染ではないと判断しています。

4.感染者が確認された会社様へ

今回の事案に関連して、1.速やかに保健所にご相談いただいたこと、2.保健所が行う調査やPCR検査に全面的にご協力をいただいたこと、3.7月21日までの健康観察にご協力いただいていることなど、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に関する会社様のご理解とご協力をいただきました。心からお礼申し上げますとともに、A様の回復を祈念しております。

5.市民の皆様へ

最近、首都圏を中心に感染患者が日々増加しています。郡山市でも東京関連の患者が確認されました。市民の皆様へお願いしたいことは、前27号でお願いしたことに加えて、今回の事案に関連して、関係者に対する差別や偏見に基づく行動をとらないことです。

6.最後に

市保健所の感染症対策にご協力いただいております全ての医療従事者の皆様、市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。
 

第27号新型コロナウイルス感染者に関する郡山市の概況(記事掲載日:2020年7月7日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

7月も一週間が経ちました。今号では6月1日~30日までの郡山市における新型コロナウイルス感染症(以下、「新型コロナ」)に関する概況などについてご報告するとともに、最近の感染増加に関連したお話をします。

1.ウイルス検査(PCR検査)実施状況

6月に郡山市内で実施された新型コロナウイルスのPCR検査は合計1680件でした。保健所が実施したものが131件(7.8%)、医療機関が1549件(92.2%)です。郡山市民の感染は確認されませんでしたが多くの検査が行われています。当初は新型コロナの疑いの程度が高い方を対象として検査を実施していましたが、最近、医療機関では、疑いの程度が高くない場合でも症状などを総合的に医師が判断し、積極的に検査を行うようになってきました。

2.郡山市発熱外来診療所の運営状況

6月には、感染疑いのある発熱患者を中心に、31人(一日平均1.4人)の市民の方にご利用いただきました。医師の判断により、ほぼ全員の方がPCR検査を受け、陰性が確認されています。当初、本人から保健所が予約を受け付けていましたが、本人に加えて「かかりつけ医」からの予約も受け付けるように変更しました。「かかりつけ医」の先生方におかれましては、行動歴や症状から新型コロナが気になる患者さんを診察された場合には、積極的にご活用ください。

3.首都圏を中心とした最近の感染拡大に関連して

緊急事態宣言解除後、最近、首都圏を中心に感染患者が日々増加しています。ここ数日は首都圏のみならず地方の都道府県においても患者が発生しています。本市では幸い感染者は確認されていませんが、PCR検査を受ける方の背景に変化が起きています。それは、首都圏や大都市で接待を伴う飲食店などを利用し、本市に戻った後に体調不良を訴え、医療機関を受診した結果、PCR検査を実施する事例が増加してきたということです。

4.市民の皆様へ

市民の皆様へのお願いは、第一に、感染が拡大している地域への移動やクラスターが報告されている業種のお店の利用は慎重に、ということです。次に、これがより重要なのですが、感染拡大地域への移動後やお店の利用後に体調を崩された場合には、症状の種類や程度にかかわらず、帰国者・接触者相談センター(0120-567-747)にご相談ください。

5.医療機関の皆様へ

発熱や呼吸器症状などを訴える患者さんを診察された場合、1.首都圏への移動の有無、2.接待を伴う飲食店の利用の有無を確認していただき、1または2に該当する場合には速やかに郡山市保健所にご連絡いただきますようお願いします。

6.最後に

新型コロナまん延を防ぐためには、個々人が感染予防に取り組むこと、感染を疑う症状があった場合には、帰国者・接触者相談センターに相談のうえ、直ちに医療機関を受診し、適切に感染の有無をPCR検査や抗原検査で確認することが重要です。
 

新型コロナウイルス感染症に対する医療の確保にご尽力いただいている全ての医療従事者の皆様、日々の感染予防に努めてくださる市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第26号新型コロナウイルス感染者に関する郡山市の概況(記事掲載日:2020年6月4日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

6月に入りました。今号では5月1日~31日までの郡山市における新型コロナウイルス感染症に関する概況についてご報告します。

1.ウイルス検査(PCR検査)実施件数、感染者数と陽性率

5月に郡山市内で実施された新型コロナウイルス検査は合計2,032件でした。この数値はこの期間福島県内で実施された件数2,606件の約78%に該当します。このうち郡山市保健所が実施したものが260件、市内の医療機関が実施したものが1,772件です。
5月の感染者数は4人(市民1人、市外3人)でした。PCR検査の陽性率は0.2%と前月の1.7%を下回りました。

2.5月に実施した主な対策

(1)市発熱外来診療所の開設
5月1日の市議会議決により5月7日から郡山市発熱外来診療所を開設しました。月曜から金曜までの開設で、5月の実診療日は17日です。この間、70人の市民の方にご利用いただきました。医師の判断により、2人を除いて全員の方がPCR検査を受け、全員陰性が確認されました。

(2)PCR検査機器の増設

市保健所では4月6日からPCR検査を開始しており、一日16件の検査が可能です。5月27日、市保健所検査課に2台目のPCR検査機器を導入しました。医療機関から市保健所に依頼されるPCR検査はこのところ、10件前後です。1台のPCR機器でも対応可能な件数ですが、第2波に向けて大きな戦力になることは間違いありません。なお、保健所とは別に民間検査機関が検査体制を充実させており、市内医療機関からこの民間検査機関に1日100件以上の検査が発注されています。

(3)帰国者・接触者外来を設置する医療機関の確保

保健所に相談された方の中で、新型コロナウイルス感染症に感染していることが疑われる方については、かかりつけ医ではなく、帰国者・接触者外来を紹介しています。4月末時点で、帰国者・接触者外来を設置する医療機関は5か所でしたが、5月末で9か所に増えました。

(4)入院受入協力医療機関と病床確保

4月末の段階で、入院協力医療機関5病院において41床を確保しておりましたが、5月末時点で、6病院で53床が確保されています。5月中に、これらの医療機関において3人の感染者の方を入院治療していただきました。

(5)患者搬送用車両の確保

ネッツトヨタ郡山株式会社様のご厚意により、運転席と後席を仕切り換気をそれぞれ独立させた特別仕様の車両が郡山市保健所に貸与されました。これまで使用していた保健所救急車では既に陽性患者を3回搬送していますが、2台体制となりますので第2波の際には大いに活用できるものと思います。

3.第2波に向けた体制整備について

福島県内における患者の発生数は、4月9日の9名をピークに5月7日以降発生していません。しかし、第2波が発生することは識者の一致するところですので、本市におきましてもこの間に第2波の発生に向けた体制整備をさらに進めております。6月1日には、郡山医師会と合同で第2波に向けた議論を開始しました。今後も福島県や市内医療関係者との連携を密にして、準備を進めていきたいと考えます。

新型コロナウイルス感染症に対する医療の確保にご尽力いただいております全ての医療従事者の皆様、市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第25号新型コロナウイルスの検査について(記事掲載日:2020年5月19日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

最近、新型コロナウイルスについて、抗原検査、抗体検査という言葉を耳にすることがあります。少し専門的な話になりますが、今号ではこれらの検査についてお伝えします。

1.抗原・抗体と検査方法の基本知識

ウイルスの本体はDNA(またはRNA)です。これがタンパク質でできた服を着ていると思ってください。このタンパク質にはウイルスごとに特徴的な部分があります。その特徴的な部分が抗原で、その抗原を攻撃する免疫物質が抗体です。ウイルス感染を確認する方法として、ウイルスDNA/RNAを確認する方法(ウイルス検査)、ウイルスの抗原を確認する方法(抗原検査)と抗体を確認する方法(抗体検査)があります。

2.PCR検査とは?

PCR検査は、ウイルス検査の代表選手です。ウイルスDNA/RNAの一部分を増幅してウイルスの有無を確認します。通常のウイルス検査では検出できないような少ないウイルス量でも検出できるのが強みです。一方で、検査前の検体処理と増幅に時間がかかるのが難点です。

3.抗原検査とは?

先週新型コロナウイルスの抗原検査が認可されたという報道がありました。抗原検査もウイルスの有無を確認しています。陽性であれば検査時点でウイルスに感染していると判断できます。ウイルス量が少ないと陰性となるのが難点です。陰性の場合にはPCR検査を追加する必要があるのはこのためです。一方で、迅速に結果が出るのが強みです

4.抗体検査とは?

最近、関西の自治体が抗体検査をして感染率が3%だったといった報道がありました。抗体検査はウイルスそのものを確認しているのではなく、ウイルスに対する抗体の有無を確認しています。私たちは最初から抗体を持っているわけではなく、ウイルスに感染して初めてそのウイルスに対する抗体ができるので、感染直後には抗体検査は陰性です。抗体検査陽性の場合、過去にそのウイルスに感染したことがあるということが分かりますが、今感染しているかどうかを判断する検査としては適していません。

 

以上のように新型コロナウイルスに対していくつかの検査が可能となってきていますが、それぞれの検査の特徴(利点と限界)について、市民の皆さんにはご理解を深めていただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第24号新型コロナウイルス感染者に関する郡山市の概況(記事掲載日:2020年5月12日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、4月1日~30日までの郡山市保健所における新型コロナウイルス感染症に関するウイルス検査の状況や陽性患者の発生状況についてご説明します。

1.ウイルス検査(PCR検査)実施件数

4月に実施した新型コロナウイルスの行政検査(PCR検査)は295件(郡山市民220件、市外の方75件)でした。人口10万人当たりの検査数は66.6件(郡山市民に限る。)で、福島県全体では88.7件でした。人口当たりの検査件数は福島県全体よりも少ない傾向です。

2.新型コロナウイルス感染症患者数

4月の患者数は4人でした。人口10万人当たりの患者発生数は1.2人です。福島県全体では3.8人です。郡山市の患者発生数は福島県全体よりも低値です。なお、既に4人とも無事退院されています。

3.PCR検査の陽性率

郡山市保健所における4月の陽性患者は5例(市民4件、市外1件)でした。PCR検査の陽性率は1.7%でした。福島県の陽性患者は69例で陽性率は4.2%です。郡山市保健所の陽性率は福島県全体と比べて低値です。

4.まとめ

まとめると、1.郡山市保健所管内の検査件数は福島県全体よりも少ない傾向です。一方、2.郡山市の陽性患者の発生頻度、3.PCR検査の陽性率はいずれも福島県全体を下回っています。「郡山市の患者が少ないのは保健所が検査をしていないからではないか?」といった指摘を耳にします。検査件数が少ないから患者が少ないのか?それとも、患者が少ないから検査の依頼が少ないのか?その判断の目安になるのが陽性率です。一般的に、陽性率が高い場合には、感染が広がっているか、もしくは、検査総数が少ないことが考えられます。一方、陽性率が低い場合には、検査が少ないからではなく元々患者が少ないからだという評価になります。このため、陽性率は、自粛解除を判断するうえで重要な指標になります。では、なぜ郡山市の患者の発生頻度や陽性率が低いのでしょうか。それは、1.市民からの患者発生が少ないことに加えて、2.幸いにも二次感染やクラスターが発生していないからです。突き詰めて言えば、郡山市民の皆様が三密回避をはじめ感染予防に取り組んでおられる成果であると考えます。ただし、楽観は禁物です。市民の皆様におかれましては、これからも感染予防と社会生活の両立を目指して、国が示す「新しい生活様式」に取り組まれるようお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第23号郡山市発熱外来診療所の開設について(記事掲載日:2020年5月7日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

郡山市では、5月1日に開催された市議会臨時会において、「郡山市新型コロナウイルス感染症に係る発熱外来診療所の設置に関する条例案」と運営に要する補正予算案が可決されました。これにより、5月7日から発熱外来診療所における診療を開始することとなりましたので、設置に至る経緯、概要と利用方法についてご説明します。

まず初めに、この企画にご協力とご支援をいただきました郡山医師会と南東北第二病院の関係者の皆様にお礼申し上げます。

1.発熱外来診療所開設の経緯

新型コロナウイルス感染症の発生以来、郡山市においては、郡山医師会や市内の医療機関と市保健所が連携し、発熱や呼吸器症状を有する患者さんへの医療の確保に取り組んできました。この間、発熱患者さんから保健所(帰国者・接触者相談センター)に診療に関するご相談をいただいた場合、初期診療はかかりつけ医の先生方をご紹介し、初期診療をしていただいた結果、新型コロナウイルス感染が疑われる患者については、帰国者・接触者外来をお引き受けいただきました市内の医療機関に診療をお願いしてきました。このような中で、1.何らかの理由でかかりつけ医に受診できない方からのご相談、2.かかりつけ医を受診した後症状が改善しない方からのご相談が増加してきており、これらの患者さんを診療する医療機関が必要になってきている状況です。このような課題に対応するため、医師会や市内医療機関との協議を行った結果、関係機関のご協力のもと市が発熱外来診療所を開設することとなりました。

2.発熱外来診療所の概要

発熱外来診療所は、郡山市が南東北第二病院の外来ブースを借り受け、郡山医師会からの派遣医師が診療します。5月7日から診療を開始します。診療科目は内科のみです。対象者は高校生以上の郡山市在住者です。診療時間は開業しておられる先生方に自院を休んで対応していただくため、平日の14~16時です。大勢の発熱患者さんが集中すると患者間感染が起こるおそれがあるため、完全予約制としました。受診を希望される方については、保健所が調整しますので、帰国者・接触者相談センター(0120-567-747)で郡山市の発熱外来を受診したい旨言っていただくか、直接保健所の発熱外来専用電話(024-926-0107 平日の9時から14時)にお伝えください。

3.発熱外来診療所を受診していただく方の選び方

当初の受付数には限りがあるため、保健所に相談をいただいた発熱患者さんには、保健師が患者さんの病状や14日以内の行動についてお伺いした上で、以下のように調整します。

1.海外渡航歴や首都圏等への移動歴がない初診の発熱患者さんには、まず、かかりつけ医を受診していただくことをお勧めします。何らかの理由でかかりつけ医を受診できなかった場合には、発熱外来診療所の予約を受け付けます。

2.一度医療機関を受診したが症状が改善しない場合には、かかりつけ医に再診することをお勧めしますが、発熱外来診療所を希望される場合には予約を受け付けます。

3.発症前14日以内に海外渡航歴や首都圏等への移動歴がある発熱患者さんについては、発熱外来診療所ではなく、帰国者・接触者外来を紹介します。また、予約が一杯になったため発熱外来診療所を受診できない発熱患者さんにも、同様に帰国者・接触者外来等をご紹介します。

4.発熱外来の診療内容

1.かかりつけ医の診療を受けられない初診の発熱患者さんには、医師が一般的な診療を行います。この際、感染防止のため、診察にはタブレットを使用し、医師は患者さんの隣の部屋で対面せずに診療しますので、予めご承知おきください。

2.他の医療機関で診療を受けた後受診後症状が改善しない方で、医師が必要と判断した場合には、PCR検査を行います。PCR検査の実施の適否を判断するため、エックス線検査やCT検査を行う場合があります。これらの検査は南東北第二病院の施設をお借りして実施します。PCR検査の実施はあくまでも医師の判断によるものですので、必ずしも患者さんの希望に添えないことがありますことを予めご承知おきください。

3.PCR検査を行う場合、市と契約した南東北第二病院の医師が検体を採取しますので、検体採取の医師の指示に従ってください。

4.処方薬については、院内処方せず処方箋を発行しますので、調剤薬局で薬を入手してください。

5.市内の開業医の先生方にお願いしたいこと

これまでの説明の通り、発熱外来診療所は市内の発熱患者を集中的に診療するわけではありません。あくまでも、初発の発熱患者はかかりつけ医の先生に診療(対面であれ遠隔であれ)していただくことが前提となっており、何らかの理由でかかりつけ医に受診できない患者さんが対象であることをご理解ください。医師会有志の先生方が自院を休診にしてご協力いただく以上、診療できる患者数には限りがあることをご理解いただければ幸いです。この診療所はタブレットを使用した施設内遠隔診療です。ご自身の診療所で発熱患者と非発熱患者を分けて診療するよりも、感染防護性が高く負担の小さい診療形態ですので、一人でも多くの医師会員の参画を期待しております。
 

郡山市保健所はこれからも郡山医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会などの医療関係団体と連携し、市民の医療の確保に最善を尽くします。市民の皆様におかれましては、限られた医療資源を有効かつ大切に利用することを改めてお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様や医療従事者のご理解、ご協力に感謝いたします。

第22号郡山市内での発生状況とPCR検査実施状況(記事掲載日:2020年4月27日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

本日は、郡山市保健所における新型コロナウイルス感染症患者とその濃厚接触者の状況やPCR検査の現状について説明します。

1.新型コロナウイルス感染症患者の発生状況

郡山市保健所における患者数は5人です。3月14日から4月10日までの間に5人の患者さんを確認しています。最後の確認から15日間連続して患者さんの発生がありません(4月25日現在)。このうち4人の方々は症状が軽快するとともに、PCR検査で陰性が確認されて無事退院されています。

2.濃厚接触者の状況

5人の患者さんに関係する濃厚接触者は48人です。4月25日に14日間の健康観察を終了された2人を最後に、全員発症することなく健康観察を終了しました。感染拡大防止のため不自由な生活を送られたことと存じます。皆様のご理解とご協力に深く感謝します。保健所が判定する濃厚接触者は感染の可能性があった方々ですが、無症状感染者ではありません。市民の皆様には、濃厚接触者と判定された方々に対する偏見や差別が生じないようご理解とご協力をお願いします。

3.ウイルス検査(PCR検査)実施状況

郡山市保健所において実施した新型コロナウイルスの行政検査(PCR検査)は1月25日に最初の検査を国立感染症研究所に搬入して実施して以来289件になります(4月25日現在)。これは福島県全体の実施数1585件の18%です。郡山市の人口も福島県の18%ですので、全県平均と同程度実施していることになります。このうち6件(1件市外の方を含む)が陽性となっており、陽性率は2%です。

PCR検査は当初、福島県地方衛生研究所に搬送して実施していましたが、4月6日以降は郡山市保健所検査課でも検査を開始するとともに、4月13日以降は民間検査機関(江東微生物研究所)に搬送しての検査も開始しました。これまで福島県衛生研究所で154件(53%)、郡山市保健所で112件(39%)、江東微生物研究所で23件(8%)となっています。

郡山市保健所における実施体制について、既に2台目のPCR検査機器を発注しており、5月下旬に納入予定です。まだまだ市民の皆様のご要望に十分に応えられる状況ではありませんが、早期に患者さんを把握し市中における感染拡大を防止するため、また、医療機関内での感染を防止し医療崩壊を防ぐため、市内の医療機関と連携して、数少ない検査件数を有効活用します。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第21号「患者(確定例)の感染可能期間」と「濃厚接触者」の定義が変わりました(記事掲載日:2020年4月24日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症に関する「患者(確定例)の感染可能期間」と「濃厚接触者」について、国立感染症研究所は以下の通りに定義を変更しました。(赤文字が変更箇所になります。)

1.「患者(確定例)の感染可能期間」について

発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状(※)を呈した2日前から隔離開始までの間、とする。

(※)発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐など

2.「濃厚接触者」について

●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

・患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者

・適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者

・患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

・その他:手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策(※)なしで、「患者(確定例)」と15分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

(※)必要な感染予防策とは、飛沫感染予防として患者が適切にマスク(現状においては、布マスク含む)を着用していること、接触感染予防として患者が接触者との面会前に適切に手指消毒が行われていることをいう。

 

これにより、「新型コロナウイルス感染症の患者(確定例)の方が、発熱などの症状が出現した2日前から隔離開始までの間に、目安として1メートル以内の距離で感染予防(マスクの着用など)を行わず15分以上の接触があった方」が「濃厚接触者」になります。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第20号 発熱された郡山市民の皆様へ(記事掲載日:2020年4月20日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では発熱患者さんの医療機関受診についてです。これまで初診患者の診察は電話等を用いた診察が認められていませんでしたが、厚生労働省は4月10日に初診患者の電話による受診を認めることを決めました。この決定を受け、郡山市保健所は郡山医師会と相談し、初診の発熱患者に対する診察は、感染防止の観点から、医療機関を受診せずに電話等による診療を積極的に行うことで合意し、医師会長と保健所長との連名で、市内医療機関に依頼の通知を出しました。市民の皆様には、医療機関受診における感染リスクを減らすため、医療機関には、患者が新型コロナウイルスを持ち込むリスクを減らすため、電話による診療を活用していただきますようお願いします。

1.郡山市民の皆様へ

1.発熱等で医療機関を受診する時には

発熱等の風邪様症状により受診を希望する場合には、事前にかかりつけ医へ電話で相談しましょう。その際、電話による診療を希望する場合には、必ずその旨を医療機関にお伝えください。

2.薬の処方や一部負担金の支払い方法など

薬が処方される場合の取り扱いや一部負担金の支払い方法などについては、医療機関により異なると思いますので、詳しくはその医療機関にお尋ねください。

3.症状が改善しない時には

最初に受診した医療機関に電話でご連絡いただき、その指示に従ってください。医師会の先生方には、その際、再診していただくか、保健所へ相談するよう指示していただくかをお願いしてあります。なお、新型コロナウイルスに感染していた場合は、感染を拡大させるおそれがあるため、他の医療機関を受診することはお控えください。

(※)郡山市以外の市町村にお住まいの方は、電話診療の可否を含めて最寄りの医療機関に直接お尋ねください。

2.医療機関の皆様へ

1.発熱等患者が電話での診察を希望される時には

積極的に対応していただくようお願いします。なお、この対応はあくまでも院内感染防止や診療拒否を防ぐための取り組みであり、対面での診察を妨げるものではありません。

2.処方せんの交付について

患者さんが希望される調剤薬局にファックスで交付していただくようお願いします。医師会長と保健所長の連名で、郡山薬剤師会長にも協力依頼の通知を出しておりますので、調剤薬局と連携の上、適宜ご対応いただくようお願いします。

3.再診の指導について

患者さんに対して、症状が改善しない場合には再度電話で相談するか、または住所地を管轄する保健所に相談するようご指導ください。保健所は症状が改善しない患者さんからのご相談があれば、必要に応じて、帰国者・接触者外来を置く医療機関をご紹介します。

3.調剤薬局の皆様へ

医師会長と保健所長の連名で、郡山薬剤師会長にも協力依頼の通知を出しておりますので、医療機関と連携の上、適宜ご対応いただくようお願いします。

 

市民の皆様、医療機関の皆様、調剤薬局の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染症対策へのご理解とご協力に感謝申し上げます。

第19号 医療機関について市民の皆様にお伝えしたいこと(記事掲載日:2020年4月16日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

郡山市保健所では先週の1週間で3名の感染者を確認しました。概要については、郡山市ウェブサイトで報道発表資料を掲載しています。先週一週間で千件を超える電話相談をいただいておりましたが、その中でも、「患者が受診した医療機関にかかって大丈夫?」、「医療機関の名前を公表すべきではないか?」といったご質問やご意見を多数いただきました。今号では、先週確認された3名の患者さんの診療にかかわられた医療機関の状況についてご説明するとともに、公表についての保健所長としての見解をお示しします。

1.確定患者受診医療機関の状況について

まず初めに、これらの患者さんを診療していただいた医療機関に勤務される全ての職員の方々に敬意と感謝を申し上げます。

この3人の患者さんが感染を確認されるまでに診療に関わられた市内の医療機関は合わせて6カ所です。これらの医療機関には保健師が診察の状況を調査させていただき、診療に関わった職員が濃厚接触者に該当するかどうか確認しました。また、規模が大きく関係者が多数にわたる病院には、保健所長が院長先生と直接お会いし、濃厚接触者の把握と当面の対応策を協議しました。その結果、これらの医療機関で濃厚に接触があったことを否定できない6人の医療従事者を濃厚接触者としました。これらの方々には、14日間の自宅待機と健康観察を要請しています。現時点(4月16日)でこれらの方々に発症した方はおられませんが症状が出れば速やかにPCR検査を行うこととしています。一般の濃厚接触者には発症しない限りPCR検査を行いませんが、医療従事者に限っては、万一発症した場合医療崩壊につながるおそれがあるので、症状の有無にかかわらず健康観察期間に一度PCR検査を行う方針です。この方針で医療機関からのご依頼により3件のPCR検査を行いましたが全て陰性でした。また、施設内の消毒については、PCR検査を行うと決めた段階で医療機関自ら院内感染防止の観点から消毒を実施されており、陽性確定後、保健所が消毒の範囲や方法を現地で確認しています。従いまして、これらの医療機関を中心とした感染拡大の懸念は極めて小さいと判断しております。市民の皆様には安心して市内の医療機関に受診していただきますようお願いします。

2.医療機関名の公表について

賛否両論あるとは思いますが、これまで確定患者さんを診療した医療機関名については公表しませんでした。各種施設の公表については、公衆衛生上の必要性の大小により施設名を公表するかどうか個別に判断しています。これまでに患者さんを診療された市内の医療機関においては、前述の「1.」で述べたとおり公衆衛生上の必要性は小さいと判断したことから医療機関名を公表しておりません。郡山市保健所は、郡山市内の医療機関と連携し、安全な医療の確保と医療崩壊の防止に最善を尽くします。

新型コロナウイルス対策に関する市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第18号 濃厚接触者について正しく理解していただくために(記事掲載日:2020年4月14日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

郡山市ではこれまで5人の新型コロナウイルス感染症患者を確認しています。これらの事例を公表した後、濃厚接触者に関するお問い合わせをいただく中で、濃厚接触者についての誤解に基づくご相談が散見されましたので、今号では濃厚接触者の考え方を正しく理解していただき、市民の中に濃厚接触者をつくらないための対応策についてお話しします。

1.濃厚接触者とは

濃厚接触者について、国立感染症研究所は以下のように定義しております。

●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

・患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者

・適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者

・患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

・その他:手に触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者(患者の症状などから患者の感染性を総合的に判断する)。

感染が疑われる方については、PCR検査の実施を決定した時点でPCR検査結果の確定前に保健師が、症状出現後に接触のあった方や接触内容を調査します。さらにPCR検査陽性となり患者(確定例)となった時点で、保健所長が「濃厚接触者」に該当するかどうかを判定しています。保健所は濃厚接触者に対して14日間の健康観察を行い、その間の外出は自粛していただくとともに、期間中に症状が出れば速やかにPCR検査を行うこととしています。

2.郡山市保健所が判定した濃厚接触者数と概況

郡山市保健所では、これまで濃厚接触者と判定した方は合わせて48人(1例目14人、2例目8人、3例目0人、4例目6人、5例目20人)です。このうち無事に健康観察を終了した方が14人、現時点(令和2年4月14日)で健康観察中の方は34人です。濃厚接触者の中にPCR陽性となった方はおりません。

3.濃厚接触者について誤解されやすい点

1.濃厚接触者は患者と濃厚な接触があったことから「感染しているおそれ」がある方ですが、無症状の感染者とは異なります。現時点で郡山市では濃厚接触者から発症した方はおりません。

2.患者と濃厚な接触があっても、その接触が患者の発症前(ウイルス量は少なく咳がなければ飛沫は拡散しません。)であれば、感染している可能性は極めて低いので濃厚接触者とは判定しません。例えば、患者が勤務する会社の同僚について、患者の発症前であれば濃厚接触者とは判定しません。

3.濃厚接触者と濃厚な接触があったとしても「濃厚接触者」にはなりません。あくまでも確定患者との接触が前提です。

4.濃厚接触者について市民の皆様にお願いしたいこと

1.濃厚接触者への誤解に基づく偏見差別はやめましょう。濃厚接触者とは、家族や同僚などの発症を突然知らされ、期せずして14日間の行動の自粛を要請された方です。むしろ、市民への感染拡大を防ぐため協力してくださっている方とも言えます。濃厚接触者が差別されるのは公正なことでしょうか?

2.濃厚接触者をつくらないように注意しましょう。市民の誰でも患者になり得ます。感染したとしても、患者が発症後に人と接触しなければ濃厚接触者は理論的にはゼロです。感染拡大が防げます。新型コロナウイルス感染症かどうかにかかわらず、発熱、呼吸器症状が出たら、人との接触は、接触の程度に関わらず極力控えてください。医療機関への受診などでやむを得ず接触する場合でも、公共交通機関は使わずに、予め医療機関に電話をして、マスクを着けて受診してください。郡山市役所では、市役所職員に対して、登庁前に検温し発熱があれば出勤させないことを徹底していますが、これは、万一市役所職員から患者が発生しても市役所職員から濃厚接触者を出さないためです。市内の小中学校も児童生徒や教職員に対して、登校前の検温を徹底していますが、これも同じ理由です。

市民の皆様におかれましては、万一自分が患者となったときに、濃厚接触者をつくらないつくらせないことを念頭に日常生活を送っていただきますようお願いします。

新型コロナウイルス対策に関する市民の皆様のご理解とご協力に感謝します。

第17号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年4月3日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年4月3日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

 

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件

症状

接触歴等

発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方と濃厚接触した方

(※)

アジア

インドネシア韓国シンガポールタイ台湾中国(香港及びマカオを含む)フィリピンブルネイベトナムマレーシア

大洋州

オーストラリアニュージーランド

ヨーロッパ

アイスランド、アイルランド、アルバニアアルメニア、アンドラ、イタリア、英国、エストニア、オーストリア、オランダ、北マケドニアキプロスギリシャクロアチアコソボ、サンマリノ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビアチェコ、ドイツ、デンマーク、ノルウェー、バチカン、ハンガリーフィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポルトガル、ポーランド、マルタ、モナコ、モルドバモンテネグロラトビアリトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ルーマニア

北米

カナダ米国

中南米

エクアドルチリドミニカ国パナマブラジルボリビア

中東

イスラエル、イラン、トルコバーレーン

アフリカ

エジプトコンゴ民主共和国コートジボワールモロッコモーリシャス

  (赤字:変更箇所)

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第16号 福島県内の発生状況と新たに郡山市へ転入された皆様へのお願い(記事掲載日:2020年4月2日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新年度を迎えました。郡山市保健所では人事異動で6人の新規採用職員を迎えて新年度の業務がスタートしました。市民の皆様の中にも、4月1日から進学や就職あるいは広域の人事異動で郡山市に転入された方がたくさんおられると思います。新たに転入された方々は新型コロナウイルスに関して郡山市がどうなっているのかご不安なこともおありかと思いますので、概要をお話しします。

1.福島県内の新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について

3月7日にいわき市保健所管内でダイヤモンドプリンセス号から下船された方1名(県内1人目)が、3月14日に郡山市保健所管内で海外旅行から帰られた方1名(郡山市内1人目)の発症が確認されています。いずれも国外で感染されたケースで濃厚接触者の発症も認められておりません。3月31日から4月1日にかけて、福島市保健所管内で3人、福島県相双保健所管内で1人の感染者が確認されています。この4名の方々について、関係保健所が疫学調査を行っており、調査の結果、濃厚接触者が把握されれば14日間の健康観察を行うこととなります。この4名の方々は市中感染の可能性も指摘されていますので、今後の推移を見守りたいと思います。

2.新たに郡山市へ転入された皆様へのお願い

全国的にみると、福島県は患者発生数が比較的少ない県になると思いますが、郡山市は東京駅から新幹線で約80分の近さにあり、福島県中央部の商工業の中心都市です。いつ感染者が急増してもおかしくない状況に変わりはありません。自らが感染しないための行動(手洗いの励行、人込み回避、三密回避、換気徹底など)と万一自身が感染していた場合に周囲の方に感染させないための行動(咳エチケットの励行など)のお取り組みをいただきますようお願いします。また、新型コロナウイルスに関する相談は保健所(024-924-2163)でも行っておりますし、発熱、呼吸器症状が出た場合には早めの医療機関受診をお勧めします。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第15号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年3月27日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年3月27日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方と濃厚接触した方

(※)

東アジア

中華人民共和国(湖北省、浙江省)、大韓民国(大邱広域市、慶尚北道清道郡、慶山市、安東市、永川市、漆谷郡、義城郡、星州郡、軍威郡)

ヨーロッパ

サンマリノ共和国、アイスランド共和国、アイルランド共和国アンドラ公国イタリア共和国エストニア共和国オーストリア共和国オランダ王国スイス連邦スウェーデン王国スペイン王国スロベニア共和国デンマーク王国ドイツ連邦共和国ノルウェー王国バチカンフランス共和国ベルギー王国ポルトガル共和国マルタ共和国モナコ公国リヒテンシュタイン公国ルクセンブルク大公国

中東

イラン・イスラム共和国

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第14号 濃厚接触者の健康観察結果について(記事掲載日:2020年3月24日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、エジプトから帰国後、3月14日に新型コロナウイルスに感染していることが確認された患者さんとの濃厚な接触が確認された14名の方々の健康観察結果についてお知らせします。

1.濃厚接触者の概要

郡山女子大学に勤務される方の感染確認を受けて、3月14日、保健所職員が疫学調査を行い、患者さんが発症後に接触の機会があった教職員の方々37名(いずれも教職員で学生は含まれていません。)について、接触状況を確認した結果、保健所は14名の方々を濃厚接触者と判定しました。患者との最終接触について、3月4日が9名(観察終了は18日)、5日が2名(同19日)、6日が2名(同20日)、9日が1名(同23日)でした。この度、3月23日をもって、全員の健康観察を終了しました。

2.健康観察の結果について

健康観察の内容としては、1.自宅待機していただき、やむを得ず外出する際にはマスクを着用するなど感染予防の対応をしていただくこと。2.毎朝保健所から電話連絡し体温や呼吸器症状の有無を確認させていただくこと。3.発熱等症状が出現した場合には速やかに保健所にご連絡いただくことなどです。

その結果、全員に14日間の観察期間終了時点で発熱や呼吸器症状がないことを確認しましたので、新たな感染症の発生を見ることなく、無事、健康観察が終了しましたことを市民の皆様にご報告します。

3.郡山女子大学関係者の皆さんへ

3月14日の教職員の感染確認以来、数多くの困難な対応があったかと思いますが、保健所が行う感染予防対策に全面的にご協力をいただき心から感謝申し上げます。また、濃厚接触者と判定された14人の方々には、健康観察期間中、保健所の要請にご理解とご協力をいただきありがとうございました。保健所を代表してお礼申し上げますとともに、一日も早く日常生活に戻られますよう祈念しております。

4.市民の皆様にお願いしたいこと

市民の皆様には、患者発生以降、保健所に対しまして、数多くのご意見や励ましの言葉をいただきました。郡山市内で初めての患者発生を冷静に受け止めていただいたものと感謝しております。一方で、大学側からは、「職員の家族が会社への出勤を拒否された」、「女子大学生の保育施設での実習を拒否された」等の風評被害とも受け取れる事象について、どのように対応すべきかご相談をいただいておりました。今回の濃厚接触者と判定された教職員はもとより、その他の教職員や学生から感染が拡大することはありません。市民の皆様におかれましては、郡山女子大学関係の皆様とは、患者発生前と変わらない対応をしていただきますようお願いします。郡山市保健所は今後も新型コロナウイルスの感染拡大防止に最善を尽くしますので、市民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様のご理解とご協力に改めて感謝申し上げます。

第13号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年3月19日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年3月19日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方と濃厚接触した方

(※)

中華人民共和国

湖北省、浙江省

大韓民国

大邱広域市、慶尚北道清道郡、慶山市、安東市、永川市、漆谷郡、義城郡、星州郡、軍威郡

イラン・イスラム

共和国

ギーラーン州、コム州、テヘラン州、アルボルズ州、イスファハン州、ガズヴィーン州、ゴレスタン州、セムナーン州、マーザンダラン州、マルキャズィ州、ロレスタン州

イタリア共和国

ヴェネト州、エミリア=ロマーニャ州、ピエモンテ州、マルケ州、ロンバルディア州、ヴァッレ・ダオスタ州トレンティーノ=アルト・アディジェ州フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州リグーリア州

サンマリノ共和国

 

スイス連邦

ティチーノ州、バーゼル=シュタット準州

スペイン王国

ナバラ州、バスク州、マドリード州、ラ・リオハ州

アイスランド共和国

 

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第12号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年3月11日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年3月11日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」(※)に渡航歴がある方と濃厚接触した方

(※)

中華人民共和国 湖北省、浙江省
大韓民国

大邱(テグ)(たいきゅう)広域市、慶尚北道清道(キョンサンプクトチョンド)(けいしょうほくどうせいどう)郡、慶山(キョンサン)(けいざん)市、安東(アンドン)(あんどう)市永川(ヨンチョン)(えいせん)市漆谷(チルゴク)(しっこく)郡義城(ウィソン)(ぎじょう)郡星州(ソンジュ)(せいしゅう)郡、軍威(クニ)(ぐんい)郡

イラン・イスラム共和国 コム州、テヘラン州、ギーラーン州、アルボルズ州イスファハン州ガズヴィーン州ゴレスタン州セムナーン州マーザンダラン州マルキャズィ州ロレスタン州
イタリア共和国 ヴェネト州エミリア=ロマーニャ州ピエモンテ州マルケ州ロンバルディア州
サンマリノ共和国  

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第11号 クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス号)を下船した方々について(記事掲載日:2020年3月9日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号では、クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス号)の乗客で下船された方々の経過についてご説明します。

1.下船までの経過の概要

郡山市にご帰宅された5名の方々は、3月6日24時をもって、下船後14日間の健康観察期間が終了となりました。これらの方々は、14日間の船内待機期間が終了し、ウイルス検査で陰性が確認され、下船当日症状がないことが確認されて下船されました。

2.下船後の健康観察について

下船後の対応については、横浜検疫所長からの要請を受けて、郡山市保健所が3月6日まで健康観察を実施してきました。具体的には、1.自宅待機していただき、やむを得ず周囲の方と接触する場合にはマスクを着用するなど感染予防の対応をすること。2.毎朝9時に保健所から電話連絡し体温や呼吸器症状の有無を確認させていただくこと。3.発熱等症状が出現した場合には速やかに保健所にご連絡いただくことなどを要請しました。健康観察の結果については、毎日、厚生労働省が設置する「健康フォローアップセンター」に健康観察の結果を報告してきましたが、この3月6日をもって14日間の健康観察期間を終了されました。なお、今後も発熱や呼吸器症状が生じた場合には遠慮なく保健所にご相談いただくようお伝えしています。

3.下船者の皆様へ

5人の方々には、下船してからの14日間、保健所の要請に従って感染防止にご配慮いただきました。保健所を代表して、下船者の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。今後も健康に関して何かご心配のことがあれば、遠慮なく保健所にご相談いただければと存じます。

4.市民の皆様にお願いしたいこと

3月7日、いわき市在住の下船者の方が発症したという報道がありましたが、郡山市民の皆様におかれましては、冷静な対応をお願いしたいと思います。

新型コロナウイルス感染症対策に関する市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第10号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年3月9日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年3月7日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省、大韓民国大邱(テグ)(たいきゅう)広域市、慶尚北道清道(キョンサンプクトチョンド)(けいしょうほくどうせいどう)郡、慶山(キョンサン)(けいざん)市安東(アンドン)(あんどう)市永川(ヨンチョン)(えいせん)市漆谷(チルゴク)(しっこく)郡義城(ウィソン)(ぎじょう)郡星州(ソンジュ)(せいしゅう)郡及び軍威(クニ)(ぐんい)郡並びにイラン・イスラム共和国コム州テヘラン州及びギーラーン州に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省、大韓民国大邱広域市、慶尚北道清道郡、慶山市安東市永川市漆谷郡義城郡星州郡及び軍威郡並びにイラン・イスラム共和国コム州テヘラン州及びギーラーン州に渡航歴がある方と濃厚接触した方

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第9号 慢性疾患を持つ患者さんの処方箋が医療機関に行かなくても電話診療で可能になります(記事掲載日:2020年3月3日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

今号は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための医療機関のかかり方についてのお知らせです。

1.今回の厚生労働省通知の狙い

医師から処方箋を発行してもらうためには、原則として、医師の対面診察が必要でしたが、2月28日(金曜日)、厚生労働省から新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、電話などで持病の治療薬の処方箋発行を可能とする方針(通知)が示されました。風邪などの症状がない慢性疾患をもつ患者さんが医療機関を受診すると、かえって新型コロナウイルスを含む各種の感染症にかかるリスクが高まるため、通院回数を減らしてもらうのが狙いです。

2.具体的な内容

高血圧などの慢性疾患のある患者さんは、電話やタブレット端末などの情報通信機器を使って、医師の診察が受けられるようになります。治療薬の処方箋は患者さんが希望する薬局に送られる仕組みです。医療機関が必要と判断すれば開始されます。

ただし、新型コロナウイルスの感染が疑われる患者さんについては、医師との対面診療が必要とされていますので、電話での受診対象とはなりません。予めご承知おきください。

3.郡山市の対応と市民の皆様へのお願い

厚生労働省通知を受け、郡山市では、3月2日(月曜日)に郡山医師会、郡山薬剤師会と協議を行った結果、早急に取り組みを始めることで合意し、郡山市から両会に取り組みを依頼する通知を出しました。今後、順次、市内の医療機関や薬局での取り組みが始まります。慢性疾患で治療薬の処方を受けている皆様は、感染拡大防止の観点から、是非この制度を活用していただければと存じます。

新型コロナウイルス感染症対策に対する市民の皆様、医療機関の皆様、薬局の皆様のご理解とご協力に感謝いたします。

第8号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年2月27日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年2月27日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省並びに大韓民国大邱(テグ)(たいきゅう)広域市及び慶尚北道清道(キョンサンプクトチョンド)(けいしょうほくどうせいどう)郡に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省並びに大韓民国大邱広域市及び慶尚北道清道郡に渡航歴がある方と濃厚接触した方

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第7号新型コロナウイルスの検査について(記事掲載日:2020年2月20日)

第1号から第6号までに、疑い患者となってから検査、入退院、濃厚接触者への健康観察など一連の対応についてご説明しましたが、今号では、最近市民の皆様からいただいたご相談について、保健所の対応も含めてご紹介したいと思います。最も多かったのは、「海外旅行(中国以外の)から帰国後、新型コロナウイルスに感染したのではないかと心配なので、保健所で検査を受けたい」といったご相談です。

1.新型コロナウイルスの検査ってどんな検査?

PCR検査という特殊なウイルス検査です。咽頭拭い液と喀痰の2種類の検体を取り、特殊な処理をして、安全性の高い検査室で実施する検査です。医院で簡単にできるインフルエンザウイルス検査と違って、どこでも出来るというものではありません。

2.この検査はどこでできるの?

PCR検査機器自体は普及しているのですが、新型コロナウイルス専用のプライマーという試薬が開発されたばかりで一般には普及していません。このため、一般の医療機関や検査機関では実施できません。郡山市保健所でも実施していません。県内では唯一、福島県地方衛生研究所が国立感染症研究所から検査試薬の提供を受けて実施できます。

3.この検査はどういうときに受けられるの?

検査可能な件数に制約があるため、PCR検査の対象となるのは、国が示す「疑い患者」の基準に該当すると保健所が判断した場合です。「疑い患者」の基準が4つあることは第1号で説明しましたが、このうち2つの条件には、「湖北省(武漢を含む)及び浙江省」への渡航歴または滞在歴がある方との濃厚接触歴がありますので、中国以外の国からの帰国者は対象になりません。

4.湖北省や浙江省と関連がないと検査は受けられないの?

一方、湖北省や浙江省と関連がなくても残りの2つの基準「※」の(4)に該当すると医師が判断し、新型コロナウイルス感染症の疑い患者として保健所に届出をいただいた場合には、検査を実施することになります。

確かに、世界的には中国以外にも約30の国・地域で感染者が確認されており、これらの国に滞在中感染したのではないかと心配されるお気持ちはよく理解できますが、ご説明したような背景で、ご希望に添えないことをご理解いただければ幸いです。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

※残りの2つの基準
(3)

発熱または呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、新型コロナウイルス感染症であることが確定したものと濃厚接触歴があるもの

(4)

発熱、呼吸器症状その他感染症を疑わせるような症状のうち、医師が一般に認められている医学的知見に基づき、集中治療その他これに準ずるものが必要であり、かつ、直ちに特定の感染症と診断することができないと判断し、新型コロナウイルス感染症の鑑別を要したもの

 

第6号新型コロナウイルスの感染経路とその予防について(記事掲載日:2020年2月18日)

第5号では感染拡大を遅らせることの重要性についてお話ししました。今号では感染予防について、少々理屈も含めてお話しします。新型コロナウイルスは、飛沫感染と接触感染により感染すると言われています。

1.「飛沫感染」って何?

「飛沫」とは、咳やくしゃみをした時に飛び散るしぶきのことです。この飛沫には多数のウイルスが含まれており、約2メートルの範囲に飛散します。このため「飛沫」を直接浴びることで、飛沫を吸い込んだり、目などの粘膜に触れたりすることで感染が起こります。この感染経路を飛沫感染といいます。コロナウイルスやインフルエンザウイルスが飛沫感染する代表選手です。

2.飛沫感染の予防策について

飛沫を浴びないことと他人に飛沫を浴びせないことが基本です。飛沫は2メートルの範囲に飛散しますので、バス、電車やイベント会場などの人ごみの中では、咳エチケット(マスクの着用等)にしっかり取り組んでいただくことが重要です。また、発熱などの症状がある場合には、外出を控えて、やむを得ず外出する場合には咳エチケット(マスクの着用等)を徹底しましょう。

3.「接触感染」って何?

接触感染とは、多数のウイルスを含む飛沫や便が手指などを介して口の中や目の粘膜などに接触することで感染が起こります。コロナウイルス、インフルエンザウイルスの他、赤痢菌、大腸菌が接触感染の代表選手です。

4.接触感染の予防策について

手指の清潔を保つことが基本です。生活環境を汚染しないよう、帰宅したらまず手を洗いましょう。石鹸を使い、十分に水で洗い流すことが重要です。食事の前にも手を洗いましょう。外出する際には、不特定多数の方が頻繁に触るものに触れた場合には、手がいろいろな微生物に汚染されていることを自覚しましょう。エレベーターのボタン、エスカレーターの手すり、バスのつり革や降車ボタン、ドアの取手などです。手が汚染されただけでは感染しませんので念のため。

 

以上、飛沫感染と接触感染の予防策について説明しました。あまり神経質になる必要はありませんが、感染防止の基本を理解し、市民の皆様一人一人のライフスタイルに合わせて工夫してみてください。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第5号最近、渡航歴がない新型コロナウイルス感染者が国内各地で散見される状況について(記事掲載日:2020年2月17日)

ここ数日、渡航歴のない新型コロナウイルス陽性患者国内各地で確認されていることが報道されています。このような状況の中で私たちは、この状況をどのように認識し、今後どのように行動する必要があるのか、私見も含めてお話ししたいと思います。

1.これまでの感染者の感染経路

これまで日本で多くの感染者が確認されています。このうち、武漢からチャーター便で帰国された方やダイヤモンドプリンセス号の乗客乗員の方々は日本以外で感染されたことが明らかですし、国内で感染が確認された方々も、多くは武漢からの訪日客や武漢のからの訪日客となんらかの繋がりがあった方々です。ほとんどの感染者の方は感染経路が特定できていました。

2.最近の感染者の感染経路と今後のこと

ところが、ここ数日に公表された感染者については、感染経路は調査中とされていますが、すぐに確定できていない例が目立ってきました。政府が取り組んでいる水際対策や各地の地方自治体が取り組んでいる封じ込め対策が効果を上げて感染は広がらずに収束することが最良のシナリオですが、そうならなかった場合、私たち市民はどのように行動していけばよいか考えてみましょう。

3.新型コロナウイルスとの向き合い方

国内での新型コロナウイルス感染症が広がることが避けられないとした場合でも、私たちは拡大のスピードを遅くすることはできます。スピードが遅くなるメリットはなんでしょうか。最大のメリットは、患者さんが医療機関に集中しないということです。特に重症の方が集中せず分散すれば、救命の確率も高くなりますし、医療機関や医療従事者の負担も軽くなります。医療機関待合室での感染リスクも減らすことができます。また、時間稼ぎをしている間に、治療法が開発されたり(国立国際医療研究センターで抗HIV薬の臨床試験が始まります)、一般の医院でも実施できる検査法が開発されたり、少し時間はかかりそうですがワクチンが開発されたり、より効果的にウイルスに対抗する手段を手に入れることができるからです。

新型コロナウイルスとの向き合い方

4.どのようにすれば拡大を遅らせることができるか?

市民の皆さんお一人おひとりが、1.自分がこのウイルスに感染しないよう注意すること、2.他人に感染させないよう配慮することの2点に尽きます。もちろん保健所は市内にこの感染症が広がらないよう、第1号から第4号でお話しした取り組みに最善を尽くしますが、市民の皆様のお取り組みもお願いします。次号は感染予防について、少々理屈も含めてお話しします。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第4号濃厚接触者への対応について(記事掲載日:2020年2月17日)

第2号では、「疑い患者」となった後の流れを解説しましたが、今号では、新型コロナウイルス感染症を発症していることが疑われた場合に、同居家族等の「新型コロナウイルス感染症の発症を疑う患者」と接触した方々に対する保健所の対応についてご説明します。

1.「濃厚接触者」って何?

確定患者さんと濃厚に接触していた方々を「濃厚接触者」の定義は、1.新型コロナウイルス感染症が疑われる方と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった方、2.適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していた方、3.新型コロナウイルス感染症が疑われる方の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い方 とされています。例えば、同居家族は「濃厚接触者」ですが、すれ違った程度の方は該当しません。患者を診療等された医療従事者や患者を搬送した救急隊員の場合、通常接触感染に対する標準的な予防策を講じておられますので「濃厚接触者」には該当しませんが、タクシーの運転手さんがなんの予防策を講じていない場合には該当します。

 

2.濃厚接触者は誰がどうやって決めるの?

保健所の保健師が「確定患者」の発症時期や行動を詳しく伺った上で、「確定患者」と接触した方々が「濃厚接触者」に該当するかどうか調査を行い、保健所長が総合的に判断します。境界線上で判断が難しい事例があることも想定していますが、福島県内で「確定患者」が報告されていない現時点(もちろん「濃厚接触者」もいません)では、郡山市保健所長としては境界線上で判断が難しい場合には「濃厚接触者」として判断する方針です。市民の皆様のご理解をお願いします。

 

3.「健康観察」の目的と期間は?

「濃厚接触者」に対しては、保健所が健康観察を行います。理由は、「濃厚接触者」がすでに感染している可能性を否定できないためです。1.万一発症した際には保健所が迅速に把握する必要があり、また、2.他人に感染を広げる行動を控えていただく必要があるからです。健康観察の期間は現時点では、「確定患者」と最後に接触した日から14日間(潜伏期間)です。

 

4.「濃厚接触者」は何をしたらいいの?

健康観察というと何をされるのだろうかとご不安かもしれません。今回の場合は、1.体温測定を毎日朝夕2回行っていただき、発熱(この場合の発熱は37.5度以下でも対象となります)や呼吸器症状が出た場合には速やかに保健所にご連絡いただくこと、2.不要不急の外出や人が混み合うイベントへの参加を自粛していただくともに、やむを得ず外出する場合には必ずマスクの着用するなど他人へ感染させないための行動を徹底していただくことの2点を保健所から要請させていただきます。何事もなく14日が経過すれば、保健所は健康観察を終了します。以降、通常の生活をしていただくことになります。

 

以上が「濃厚接触者」に関するご説明ですが、次号は最近市民の皆様からご相談いただいたご相談にどのように対応させていただいたかご紹介したいと思います。

新型コロナウイルス対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 

第3号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年2月13日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年2月13日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省に渡航歴がある方と濃厚接触した方

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 

第2号 新型コロナウイルス感染症の疑い基準に該当した後の流れについて(記事掲載日:2020年2月12日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

第1号では帰国者・接触者相談センターの概要と市民の皆様のご利用の注意点について解説しましたが、今号では疑い基準に該当した後の流れについて解説します。

1.疑い基準に該当した場合の検査について

相談者は疑い基準に該当すると判断された場合、「帰国者・接触者外来」を受診することになります。この外来では咽頭拭い液と痰を採取され、特殊なウイルス検査が行われます。この検査はPCRと呼ばれる検査です。現在、国立感染症研究所と各都道府県が設置している地方衛生研究所だけが検査できます。郡山市保健所では実施していません。

2.検査陽性の場合の入院/退院について

このPCR検査の結果が陽性となると新型コロナウイルスに感染していることが確定となり、保健所は症状の軽重にかかわらず患者さんに入院を勧告します。患者さんは福島県が指定する感染症指定医療機関に入院することになります。2月1日に、新型コロナウイルス感染症が法律の対象疾患に指定されたため、この勧告には強制力があります。この勧告を受けて入院した場合、患者さんの医療費窓口負担が公費負担となるため、患者さんの医療費負担は軽減されます。入院治療を行った結果、37.5度以上の発熱が24時間なく、呼吸器症状が改善傾向であれば先ほどのウイルス検査を2回行い、2回とも陰性が確認されれば、退院することになります。

3.検査陰性の場合の健康観察について

一方、PCR検査が陰性である時には、保健所は入院勧告をしません。患者さんは通常の病気で受診する時と同様の診察治療を受けて帰宅することになります。外来受診後は、湖北省から帰国、または湖北省に滞在歴がある方と最後に接触した日から、14日間保健所で健康観察をさせていただきますのでご協力ください。この理由は、ウイルス検査が陰性であっても14日間は新型コロナウイルス感染症を発症する可能性が残っているためです。

以上が疑い基準に該当した後の流れです。次号では、確定患者さんと濃厚な接触があった方に対する保健所の対応について解説します。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第1号 帰国者・接触者相談センターの設置について(記事掲載日:2020年2月10日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症対策について、新しい取り組みが始まりました。郡山市保健所に帰国者・接触者相談センター(以下「相談センター」)を開設しました。その概要と市民の皆様のご利用の注意点について説明します。

<帰国者・接触者相談センター>

電話番号:024-924-2163

1.「相談センター」の役割について

この「相談センター」の役割は、新型コロナウイルス感染症を発症したことが疑われる患者さんが確実に「帰国者・接触者外来」を設置している病院に受診できるように調整することです。新型コロナウイルス感染症を疑う基準は4つ示されていますが、このうち中国湖北省滞在者に関係する2つの基準に該当する方専用の相談窓口です。

具体的には、

(1)発熱と呼吸器症状があり、14日以内に湖北省滞在歴がある方

(2)発熱と呼吸器症状があり、14日以内に湖北省滞在歴がある方と接触歴がある方

です。したがって、(1)または(2)に該当しない方からのご相談は一般の保健所相談(郡山市保健所地域保健課:024-924-2163 平日8時30分~17時)で対応しています。

2.「相談センター」の対応について

この「相談センター」にお電話いただいた郡山市民の方には、保健師が状況を確認させていただき、(1)または(2)の基準に該当すると判断した場合には、「帰国者・接触者外来」を設置する病院と調整し、相談者に受診先をお知らせします。一方、基準に該当しないと判断した場合には、かかりつけ医等病気になったときに通常受診する医療機関に受診していただくことになります。これは新型コロナウイルス感染症以外の発熱性の感染症にかかった患者さんが「帰国者・接触者外来」に集中しないための対応ですのでご理解ください。

3.「相談センター」から「帰国者・接触者外来」への移動について

(1)または(2)の基準に該当した場合の移動については、原則として、ご家族が運転する自家用車などでの移動をお願いします。タクシーのご利用は極力控えていただけると幸いです。万一、患者さんに感染が確認された場合、運転手が感染するおそれがあるからです。独居等の理由によりご自身での移動が困難な場合には、その旨保健師にご相談ください。

4.「相談センター」利用にあたって郡山市民の皆様にご協力いただきたいこと

「相談センター」は24時間対応しておりますが、「相談センター」を運営する保健所や市内の医療機関の診療体制が充実している日中(8時30分~17時)にご相談いただけると助かります。関係機関との調整もスムーズに進みます。発熱が37.5度に満たなくても日中のうちにご相談いただいた方がよい場合もありますので、市民の皆様にはこの「相談センター」を上手に利用していただくようお願いします。

最後に、新型コロナウイルス感染症対策へのご理解とご協力に感謝申し上げます。

次号では、疑い基準に該当した後の流れについて解説します。

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

保健福祉部保健所地域保健課

〒963-8024 福島県郡山市朝日二丁目15-1
電話番号:024-924-2163 ファックス番号:024-934-2960

更新日:2020年11月02日