郡山市保健所長から市民の皆様へ

郡山市保健所長の塚原太郎です。

郡山市民の皆様におかれましては、中国における新型コロナウイルス感染症の蔓延について何かとご心配がおありではないかと思います。郡山市ではこれまで、保健所での相談対応や郡山市ウェブサイトでの情報提供などを行ってきましたが、市民の皆様により的確に情報提供できるように、郡山市ウェブサイトに「郡山市保健所長から市民の皆様へ」のコーナーを設け、市民の皆様により分かりやすい情報提供を行うこととしました。新型コロナウイルス感染症対応のご参考としていただけると幸いです。

なお、情報は随時更新されますので、あわせてこちら(新型コロナウイルスに関連した感染症について)もご覧ください。

第5号最近、渡航歴がない新型コロナウイルス感染者が国内各地で散見される状況について(記事掲載日:2020年2月17日)

ここ数日、渡航歴のない新型コロナウイルス陽性患者国内各地で確認されていることが報道されています。このような状況の中で私たちは、この状況をどのように認識し、今後どのように行動する必要があるのか、私見も含めてお話ししたいと思います。

1.これまでの感染者の感染経路

これまで日本で多くの感染者が確認されています。このうち、武漢からチャーター便で帰国された方やダイヤモンドプリンセス号の乗客乗員の方々は日本以外で感染されたことが明らかですし、国内で感染が確認された方々も、多くは武漢からの訪日客や武漢のからの訪日客となんらかの繋がりがあった方々です。ほとんどの感染者の方は感染経路が特定できていました。

2.最近の感染者の感染経路と今後のこと

ところが、ここ数日に公表された感染者については、感染経路は調査中とされていますが、すぐに確定できていない例が目立ってきました。政府が取り組んでいる水際対策や各地の地方自治体が取り組んでいる封じ込め対策が効果を上げて感染は広がらずに収束することが最良のシナリオですが、そうならなかった場合、私たち市民はどのように行動していけばよいか考えてみましょう。

3.新型コロナウイルスとの向き合い方

国内での新型コロナウイルス感染症が広がることが避けられないとした場合でも、私たちは拡大のスピードを遅くすることはできます。スピードが遅くなるメリットはなんでしょうか。最大のメリットは、患者さんが医療機関に集中しないということです。特に重症の方が集中せず分散すれば、救命の確率も高くなりますし、医療機関や医療従事者の負担も軽くなります。医療機関待合室での感染リスクも減らすことができます。また、時間稼ぎをしている間に、治療法が開発されたり(国立国際医療研究センターで抗HIV薬の臨床試験が始まります)、一般の医院でも実施できる検査法が開発されたり、少し時間はかかりそうですがワクチンが開発されたり、より効果的にウイルスに対抗する手段を手に入れることができるからです。

4.どのようにすれば拡大を遅らせることができるか?

市民の皆さんお一人おひとりが、1.自分がこのウイルスに感染しないよう注意すること、2.他人に感染させないよう配慮することの2点に尽きます。もちろん保健所は市内にこの感染症が広がらないよう、第1号から第4号でお話しした取り組みに最善を尽くしますが、市民の皆様のお取り組みもお願いします。次号は感染予防について、少々理屈も含めてお話しします。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

第4号濃厚接触者への対応について(記事掲載日:2020年2月17日)

第2号では、「疑い患者」となった後の流れを解説しましたが、今号では、新型コロナウイルス感染症を発症していることが疑われた場合に、同居家族等の「新型コロナウイルス感染症の発症を疑う患者」と接触した方々に対する保健所の対応についてご説明します。

1.「濃厚接触者」って何?

確定患者さんと濃厚に接触していた方々を「濃厚接触者」の定義は、1.新型コロナウイルス感染症が疑われる方と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった方、2.適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していた方、3.新型コロナウイルス感染症が疑われる方の気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い方 とされています。例えば、同居家族は「濃厚接触者」ですが、すれ違った程度の方は該当しません。患者を診療等された医療従事者や患者を搬送した救急隊員の場合、通常接触感染に対する標準的な予防策を講じておられますので「濃厚接触者」には該当しませんが、タクシーの運転手さんがなんの予防策を講じていない場合には該当します。

 

2.濃厚接触者は誰がどうやって決めるの?

保健所の保健師が「確定患者」の発症時期や行動を詳しく伺った上で、「確定患者」と接触した方々が「濃厚接触者」に該当するかどうか調査を行い、保健所長が総合的に判断します。境界線上で判断が難しい事例があることも想定していますが、福島県内で「確定患者」が報告されていない現時点(もちろん「濃厚接触者」もいません)では、郡山市保健所長としては境界線上で判断が難しい場合には「濃厚接触者」として判断する方針です。市民の皆様のご理解をお願いします。

 

3.「健康観察」の目的と期間は?

「濃厚接触者」に対しては、保健所が健康観察を行います。理由は、「濃厚接触者」がすでに感染している可能性を否定できないためです。1.万一発症した際には保健所が迅速に把握する必要があり、また、2.他人に感染を広げる行動を控えていただく必要があるからです。健康観察の期間は現時点では、「確定患者」と最後に接触した日から14日間(潜伏期間)です。

 

4.「濃厚接触者」は何をしたらいいの?

健康観察というと何をされるのだろうかとご不安かもしれません。今回の場合は、1.体温測定を毎日朝夕2回行っていただき、発熱(この場合の発熱は37.5度以下でも対象となります)や呼吸器症状が出た場合には速やかに保健所にご連絡いただくこと、2.不要不急の外出や人が混み合うイベントへの参加を自粛していただくともに、やむを得ず外出する場合には必ずマスクの着用するなど他人へ感染させないための行動を徹底していただくことの2点を保健所から要請させていただきます。何事もなく14日が経過すれば、保健所は健康観察を終了します。以降、通常の生活をしていただくことになります。

 

以上が「濃厚接触者」に関するご説明ですが、次号は最近市民の皆様からご相談いただいたご相談にどのように対応させていただいたかご紹介したいと思います。

新型コロナウイルス対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 

第3号 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりました(記事掲載日:2020年2月13日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症の発生状況に合わせ、2020年2月13日に国が示す新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件が変わりましたので、市民の皆様にお知らせします。

新型コロナウイルスの感染が疑われる患者の要件の変更点(赤字)

症状 接触歴等
発熱(37.5度以上)かつ呼吸器症状

(1)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省に渡航歴がある方 または、

(2)発症14日以内に中国湖北省及び浙江省に渡航歴がある方と濃厚接触した方

 

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 

第2号 新型コロナウイルス感染症の疑い基準に該当した後の流れについて(記事掲載日:2020年2月12日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

第1号では帰国者・接触者相談センターの概要と市民の皆様のご利用の注意点について解説しましたが、今号では疑い基準に該当した後の流れについて解説します。

1.疑い基準に該当した場合の検査について

相談者は疑い基準に該当すると判断された場合、「帰国者・接触者外来」を受診することになります。この外来では咽頭拭い液と痰を採取され、特殊なウイルス検査が行われます。この検査はPCRと呼ばれる検査です。現在、国立感染症研究所と各都道府県が設置している地方衛生研究所だけが検査できます。郡山市保健所では実施していません。

2.検査陽性の場合の入院/退院について

このPCR検査の結果が陽性となると新型コロナウイルスに感染していることが確定となり、保健所は症状の軽重にかかわらず患者さんに入院を勧告します。患者さんは福島県が指定する感染症指定医療機関に入院することになります。2月1日に、新型コロナウイルス感染症が法律の対象疾患に指定されたため、この勧告には強制力があります。この勧告を受けて入院した場合、患者さんの医療費窓口負担が公費負担となるため、患者さんの医療費負担は軽減されます。入院治療を行った結果、37.5度以上の発熱が24時間なく、呼吸器症状が改善傾向であれば先ほどのウイルス検査を2回行い、2回とも陰性が確認されれば、退院することになります。

3.検査陰性の場合の健康観察について

一方、PCR検査が陰性である時には、保健所は入院勧告をしません。患者さんは通常の病気で受診する時と同様の診察治療を受けて帰宅することになります。外来受診後は、湖北省から帰国、または湖北省に滞在歴がある方と最後に接触した日から、14日間保健所で健康観察をさせていただきますのでご協力ください。この理由は、ウイルス検査が陰性であっても14日間は新型コロナウイルス感染症を発症する可能性が残っているためです。

以上が疑い基準に該当した後の流れです。次号では、確定患者さんと濃厚な接触があった方に対する保健所の対応について解説します。

新型コロナウイルス感染症対策への市民の皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。

 

新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者が発生した場合の対応

第1号 帰国者・接触者相談センターの設置について(記事掲載日:2020年2月10日)

郡山市保健所長の塚原太郎です。

新型コロナウイルス感染症対策について、新しい取り組みが始まりました。郡山市保健所に帰国者・接触者相談センター(以下「相談センター」)を開設しました。その概要と市民の皆様のご利用の注意点について説明します。

<帰国者・接触者相談センター>

電話番号:024-924-2163

1.「相談センター」の役割について

この「相談センター」の役割は、新型コロナウイルス感染症を発症したことが疑われる患者さんが確実に「帰国者・接触者外来」を設置している病院に受診できるように調整することです。新型コロナウイルス感染症を疑う基準は4つ示されていますが、このうち中国湖北省滞在者に関係する2つの基準に該当する方専用の相談窓口です。

具体的には、

(1)発熱と呼吸器症状があり、14日以内に湖北省滞在歴がある方

(2)発熱と呼吸器症状があり、14日以内に湖北省滞在歴がある方と接触歴がある方

です。したがって、(1)または(2)に該当しない方からのご相談は一般の保健所相談(郡山市保健所地域保健課:024-924-2163 平日8時30分~17時)で対応しています。

2.「相談センター」の対応について

この「相談センター」にお電話いただいた郡山市民の方には、保健師が状況を確認させていただき、(1)または(2)の基準に該当すると判断した場合には、「帰国者・接触者外来」を設置する病院と調整し、相談者に受診先をお知らせします。一方、基準に該当しないと判断した場合には、かかりつけ医等病気になったときに通常受診する医療機関に受診していただくことになります。これは新型コロナウイルス感染症以外の発熱性の感染症にかかった患者さんが「帰国者・接触者外来」に集中しないための対応ですのでご理解ください。

3.「相談センター」から「帰国者・接触者外来」への移動について

(1)または(2)の基準に該当した場合の移動については、原則として、ご家族が運転する自家用車などでの移動をお願いします。タクシーのご利用は極力控えていただけると幸いです。万一、患者さんに感染が確認された場合、運転手が感染するおそれがあるからです。独居等の理由によりご自身での移動が困難な場合には、その旨保健師にご相談ください。

4.「相談センター」利用にあたって郡山市民の皆様にご協力いただきたいこと

「相談センター」は24時間対応しておりますが、「相談センター」を運営する保健所や市内の医療機関の診療体制が充実している日中(8時30分~17時)にご相談いただけると助かります。関係機関との調整もスムーズに進みます。発熱が37.5度に満たなくても日中のうちにご相談いただいた方がよい場合もありますので、市民の皆様にはこの「相談センター」を上手に利用していただくようお願いします。

最後に、新型コロナウイルス感染症対策へのご理解とご協力に感謝申し上げます。

次号では、疑い基準に該当した後の流れについて解説します。

 

 

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この記事に関するお問い合わせ先

保健福祉部保健所地域保健課

〒963-8024 福島県郡山市朝日二丁目15-1
電話番号:024-924-2163 ファックス番号:024-934-2960

更新日:2020年02月17日