第二次こおりやまユニバーサルデザイン推進指針 2018年度基本指標進捗状況 郡山市による施策の評価 本市では、誰もが暮らしやすいユニバーサルデザインのまち、の実現を目指し、8つの基本施策に取り組んできた。 各基本施策は、目標に対して一定の進捗がみられるものの、全体指標であるユニバーサルデザインのまちづくりに関する満足度、は減少傾向にある。 出前講座を実施することにより、ユニバーサルデザインの理解度や関心度の向上には一定の効果が期待されるが、生活道路等の着実な整備が進められている状況において、道路や交通機関、公共施設等について、市民が利用しやすさを実感できないことが、満足度が減少した要因のひとつではないかと考えられる。 今後も、具体的な行動につなげていけるよう、ユニバーサルデザインを実践できる人材の育成を図るとともに、誰もが利用しやすいと実感できる移動環境や施設整備など8つの基本施策に取り組み、SDGsのゴールの目標達成にもつなげていく。 協議会の意見 進捗状況が目標値から遠ざかっている指標があるものの、全体的に概ね順調に進捗していると思われる。 全体指標であるユニバーサルデザインのまちづくりに関する満足度、は下がっていることから、市民意識調査等により、要因を分析し、効果的な対応策を実行してくことが重要である。 各施策の実施に当たっては、ユニバーサルデザインのまちづくりに取り組む先進地の事例の導入や企業・関係機関との協働による取組を検討し、事業の改善を図っていく必要がある。 本指針の着実な推進に向け、指標や目標値を必要に応じて見直しできることから、実態に即した指標とするため、現指標の見直しや補足的な指標の設定をしてほしい。また、これからのまちづくりを担うこども施策は重要であるため、こども目線の調査についても検討してほしい。 誰もが暮らしやすいユニバーサルデザインのまち、の実現のために、これまでどおりの対応ではなく、ニーズを把握し、状況に応じた対応を心がけ、引き続き施策に取り組んでほしい。 進捗状況の見方 策定時の実績値と2018年度の実績値を比較し、2018年度の実績値が目標値に 近づいている、又は超えている、遠ざかっている、横ばいで表示する。 全体指標項目 ユニバーサルデザインのまちづくりに関する満足度 市民意識調査でユニバーサルデザインの取り組み状況に対する満足度 2016年度の策定時実績値 59.1点 2018年度の実績値 55.2点 2025年度の目標値 70.0点 進捗状況は2018年度の実績値が目標値から遠ざかっている。 基本施策1 思いやりの心があふれるひとづくり 基本指標項目 ユニバーサルデザインの出前講座の参加人数 説明 ユニバーサルデザインの出前講座の参加人数 担当課 市民・NPO活動推進課 2016年度の策定時実績値、411人 2018年度の実績値、874人 2025年度の目標値、500人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値を超えている。 具体的な内容 小学校等教育機関や企業等の依頼に応じて、高齢者体験、車イス体験などの体験講座をユニバーサルデザインサポーターとともに協働で行い、ユニバーサルデザインの普及啓発を実施した。講座参加者へのアンケート結果からユニバーサルデザインへの理解度、関心度等の向上に一定の効果があった。さらに事業の周知を図り、講座の実施回数を増やしていく。 実施回数、13回 UD理解度、99.0% UDへの関心度、95.1%  UDサポーター延べ参加者、15人 基本指標 ユニバーサルデザインの啓発回数 説明 出前講座 イベント等で啓発を実施した回数 担当課。市民・NPO活動推進課。 2016年度の現況値、14回 2018年度の実績値、19回 2025年度の目標値、16回 進捗状況は2018年度の実績値が目標値を超えている。 具体的な内容 小学校等における出前講座やイベント等で啓発ブースを出展した。また、民間団体に委託し案内表示に関するセミナー・ワークショップを実施したほか、株式会社バンダイの協力により小学生対象のおもちゃのUD講座、を開催した。 啓発ブースでのアンケート結果では、97%の参加者が興味関心を持った。と回答し、関心度向上に効果があった。また、セミナー・ワークショップのアンケート結果から現場での応用ができる。との回答もあり、ユニバーサルデザインの実践という観点からも一定の効果があったと考えられる。 今後は、さらにユニバーサルデザインを広げる。観点から、普及啓発にとどまらず、ユニバーサルデザインを実践できる人材育成を図っていくことが必要である。 出前講座実施回数、13回 参加者、874人  啓発ブースの出展、3件   セミナー等実施回数、2回 参加者、194人 おもちゃのUD講座実施回数、1回 参加者、37人 ユニバーサルデザインの啓発人数・回数とも目標値を超え、参加者のアンケート結果が理解度99.0%・関心度95.1%であったことから、啓発による理解・関心度の向上に効果があった。 今後は、普及啓発にとどまらず、ユニバーサルデザインを実践できる人材育成を強化していく必要がある。 基本施策2 多様性を認め、いのちと人権を尊重するひとづくり 基本指標 多文化共生に係る研修会等の参加人数 説明 多文化共生に係る研修会等の参加人数 担当課 国際政策課 2016年度の現況値、119人 2018年度の実績値、52人 2025年度の目標値、155人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値から遠ざかっている。 具体的な内容 地域住民と在住外国人の参加による防災ワークショップ及び市職員を対象とした外国人住民窓口向上セミナーを実施した。防災ワークショップでは、地域で活動する女性防災協力会の方々を対象としたところ、団体の会員数が少ないことから参加者数の減少となったが、防災啓発を実際に担うかたの気付きに結びつき、開催の成果はあったと思われる。また窓口セミナーにおいても、在住外国人の協力を得て「、やさしい日本語、によるコミュニケーション力の向上を図るなど、より実践的な取り組みも行っている。今後は、本市の災害情報や地震体験など、在住外国人が関心のある内容を取り入れた講座を開催するなどの工夫をしながら、より多くのかたの参加を促していきたい。 防災ワークショップ、24人 窓口セミナー、28人 基本指標 自殺者数 自殺死亡率 説明 暦年における市内の自殺者数 自殺死亡率 担当課 地域保健課 2016年度の現況値、64人 自殺死亡率は19.1 これは2015年実績です。 2018年度の実績値、58人 自殺死亡率は17.3 これは2017年実績です。 2025年度の目標値は人口10万人当たりの自殺者数である自殺死亡率を13.4より減少させる。 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 生きることの包括的な支援のため、郡山市いのち支える行動計画、を策定し、計画の冊子を作成、関係機関に配布した。また、自殺対策に携わる人材育成や自殺予防に関する知識の普及啓発、相談体制の強化、うつ病家族教室等を継続し行った。 うつ病家族教室実施回数、4回 ゲートキーパー研修会、6回 自殺予防講演会、4回 こころの健康相談、40回 精神保健福祉士電話相談、51回 多文化共生に係るワークショップやセミナーは内容により毎年対象者が変動するため、参加人数は目標値より遠ざかったが、コミュニケーション力向上を図るなど、より実践的な取り組みも行っている。 自殺予防のため、今後も自殺対策に携わる人材育成や自殺予防に関する知識の普及啓発を継続する必要がある。 基本施策3 誰もが利用しやすく安全・安心な交通・移動環境 基本指標 市内バス路線の年間利用者数 説明 市内を運行する路線バスの年間利用者数 担当課 総合交通政策課 2016年度の現況値、538万人 2018年度の実績値、489万人 2025年度の目標値、624万人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値から遠ざかっている。 具体的な内容 公共交通の利便性を図り誰もが円滑に移動できる環境を確保するため、バス路線等の見直しや改善について、定期的な交通事業者及び地域との協議を行うとともに、県等の補助制度を活用し、生活に必要なバス路線の維持を図った。 総合都市交通戦略協議会開催回数、2回 地区懇談会開催回数、20回 基本指標 道路整備率、改良率 説明 道路整備率、改良率は、改築された道路延長の全道路延長に対する比率のこと。 担当課 道路維持課 2016年度の現況値、64.71% 2018年度の実績値、65.93% 2025年度の目標値、70.07% 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 誰もが安全で快適に移動できる環境を構築するため、生活道路の整備を実施した。 バス路線等の見直しや改善について、交通事業者や地域との協議を引き続き行い、公共交通の利便性や円滑な移動を確保していく必要がある。 市道の整備(改良)率は目標値に近づいており、誰もが安全で快適に移動しやすい環境が整備された。 基本施策4 誰もが利用しやすく安全・安心な施設 基本指標 多機能トイレの累計数 説明 病気や事故などの原因で、人工肛門・人工ぼうこうを造設した人に対応したトイレを備えた多機能トイレの設置数。 担当課 障がい福祉課 2016年度の現況値、37ヶ所 2018年度の実績値、40ヶ所 2025年度の目標値、42ヶ所 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 施設の改修又は新たな整備に際し、ほっとあたみ、にオストメイト対応トイレを備えた多機能トイレを設置した。 基本指標 おもいやり駐車場利用制度協力施設の累計数 説明 おもいやり駐車場利用制度に協力している施設数 担当課 市民・NPO活動推進課 2016年度の現況値、122施設 2018年度の実績値、135施設 2025年度の目標値、140施設 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 おもいやり駐車場利用制度協力施設として、市の施設10施設(26スペース)について福島県へ協力の申し出を行った。 今後、施設の新築や改修等に応じて、協力を呼びかけていく。また、保健福祉部と連携を図り、制度の周知を行っていく。 多機能トイレ設置数及びおもいやり駐車場利用制度協力施設数とも、目標値に近づいており、誰もが利用しやすい施設が増加した。 今後も、施設の新築や改修等に応じて整備・協力を呼びかけ、併せて利用マナーを周知していく。 基本施策5 ICTを含めた多様な媒体を活用した誰にでも分かりやすい情報伝達。 基本指標 市ウェブサイトのアクセス数 説明 市ウェブサイトのページビュー数 担当課 広聴広報課  2016年度の現況値、2,113,735件 2018年度の実績値、1,538,150件 2025年度の目標値、2,400,000件 進捗状況は2018年度の実績値が目標値から遠ざかっている。 具体的な内容 スマートフォン等に対応するレスポンシブウェブデザインを活用したり、障がい者や高齢者が容易に理解できるデザインにするなど、2019年3月にウェブサイトのリニューアルを行い、分かりやすい情報発信をした。 基本指標 公衆無線LANへのアクセス件数 説明 市内公共施設でのインターネット無線接続サービスの利用件数 担当課 ソーシャルメディア推進課 2016年度の現況値、92,250件 2018年度の実績値、204,943件 2025年度の目標値、120,000件 進捗状況は2018年度の実績値が目標値を超えている。 具体的な内容 新たに熱海多目的交流施設ほか7箇所にWi-Fi環境を整備し、整備施設は66施設になった。また、拠点ごとのアクセス数は増加傾向にあり、利用者は年々増加している。 基本指標 ICT活用推進事業の講座受講者の累計数 説明 タブレット端末等を使用した高齢者対象のインターネット講座の受講者数 担当課 中央公民館 2016年度の現況値、167人 2018年度の実績値、318人 2025年度の目標値、850人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 60歳以上のインターネット未経験者、初心者を対象としたタブレット端末によるインターネット講座を7回開催した。ICTを利用したサービスは今後も増加が見込まれることから、今年度からは対象を60歳以上のかたに制限せず、対象を広げて実施する。 市ウェブサイトは、障がい者や高齢者が容易に理解できるデザインにするなどリニューアルを行い、誰もが分かりやすい情報発信を行った。 公衆無線LANへのアクセス件数は目標値を大きく超えており、必要な情報を得るための利便性が向上した。 ICTを利用したサービスは今後も増加が見込まれることから、ICT利活用のための支援を引き続き行う必要がある。 基本施策6 利用者の立場に立ったサービスとおもてなし 基本指標 コミュニケーション支援従事者の登録者数 説明 手話通訳者・要約筆記奉仕員の登録者数の合計数 担当課 障がい福祉課 2016年度の現況値、54人 2018年度の実績値、60人 2025年度の目標値、80人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 聴覚障がい者の日常生活及び社会生活における意思疎通手段を確保するために、登録手話通訳者及び登録要約筆記者の養成と、通訳者派遣事業を行った。また、手話言語条例に基づき、手話の理解、普及を図るとともに、手話講座等を実施した。 手話講座実施回数(各コース合計)、68回 受講者、83人 手話通訳派遣、2,019回 要約筆記講座実施回数、25回 受講者、7人 要約筆記派遣、108回 基本指標 観光案内所窓口利用者数 説明 郡山駅構内にある観光案内所の窓口利用者数 担当課 観光課 2016年度の現況値、18,818人 2018年度の実績値、18,961人 2025年度の目標値、20,000人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に対して横ばい。 具体的な内容 観光客の利便性の高いJR郡山駅の駅構内で運営し、観光客への観光案内や情報の発信を行った。また、東北地方の各観光案内所と連携し、広域観光を展開した。 スタッフレベルアップ研修 デジタルサイネージの導入 多言語観光マップの制作 コミュニケーション支援従事者は、身体的特性の違いにかかわらないサービスの提供のため、引き続き登録者の養成等に努める必要がある。 多言語観光マップの制作など言語を問わず誰でも分かりやすいサービスを、今後も提供していく。 基本施策7 市民協働によるユニバーサルデザインの推進 基本指標 こおりやまユニバーサルデザインサポーターとの啓発回数 説明 ボランティアと協働で実施した講座・イベント等の啓発活動の回数 担当課 市民・NPO活動推進課 2016年度の現況値、6回 2018年度の実績値、11回 2025年度の目標値、10回 進捗状況は2018年度の実績値が目標値を超えている。 具体的な内容 ユニバーサルデザインの普及啓発に市民と協働で取り組むために、ボランティアの参加者を募り、出前講座やイベントでユニバーサルデザインの啓発活動を協働により実施した。 今年度ユニバーサルデザインサポーター登録者11人のうち、実参加者は5名であった。今後は、より広く、ユニバーサルデザインを推進していく観点から、さらに事業の周知を図り、参加者を増やしていく。 UDサポーター登録数、11人 参加延べ人数、6人 基本指標 ココナビこおりやま回答件数 説明 市民等から投稿されたココナビこおりやまへの回答件数 担当課 広聴広報課 2016年度の現況値、548件 2018年度の実績値、646件 2025年度の目標値、550件 進捗状況は2018年度の実績値が目標値を超えている。 具体的な内容 スマートフォンなどを活用した情報投稿システムにより、市民提案制度の拡充等、市民とのコミュニケーション機能の充実を図った。 ユニバーサルデザインサポーターとの啓発回数は目標値を超えたが、今後は広くユニバーサルデザインを推進していく観点から、ボランティア実参加者を増やしていく必要がある。 スマートフォンを使った情報投稿システムにより、多様な手段で市民ニーズや意見交換を行うことができた。 基本施策8 災害時のユニバーサルデザインの推進 基本指標 市民防災リーダー養成者の累計数 説明 地域で実践的な防災活動ができる市民防災リーダーの養成者のべ人数 担当課 防災危機管理課 2016年度の現況値、764人 2018年度の実績値、819人 2025年度の目標値、1,100人 進捗状況は2018年度の実績値が目標値に近づいている。 具体的な内容 各地区の防災体制を強化するため、自主的に防災活動を行う自主防災組織に対する支援を行った。また、市民防災リーダー養成事業、応急手当普及員養成事業を実施した。さらに、地域住民や関係機関・団体と連携し作成する、地域防災マップへの積極的支援を行い、地域における防災力の向上に努めた。 市民防災リーダー養成事業実施回数、3回 基本指標 総合防災訓練への障がい者参加者数 説明 総合防災訓練に参加した障がい者数 担当課 防災危機管理課 2016年度の現況値、22人 2018年度の実績値、14人 2025年度の目標値は設定せず、施策の状況を表す数値、モニタリング指標として、毎年その状況を公表します。 目標値を設定していないため、進捗状況は記載なし。 具体的な内容 防災ハンドブックの活用や親子防災体験事業等により、防災知識の普及啓発を図るとともに、全市一斉の防災訓練を実施し、防災意識の高揚と災害対応能力の向上を図った。 総合防災訓練実施地域、芳賀地区及び各行政センター管内12箇所 市民防災リーダーを養成することにより、地域における防災力の向上に努めた。 総合防災訓練の実施会場の設備等の事情から、障がい者の参加状況に毎年変動があるが、誰もが災害に備えられるよう、災害時に配慮が必要なかたができるだけ多く参加できるよう努めていく。