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【博物館コラムVol.11】一周年を迎えて ―感謝とこれからの歩み―
郡山市歴史情報博物館は、本年3月15日をもちまして開館一周年を迎えることができました。この節目を無事に迎えられましたことは、ひとえに日頃よりご支援、ご協力を賜っております市民の皆様、関係各位のお力添えの賜物であり、心より御礼申し上げます。

〈博物館オープン初日の受付の様子〉
この一年間で、当館には延べ6万1千人を超える皆様にご来館いただきました。小さなお子様からご高齢の方まで、幅広い世代の皆様に足を運んでいただき、展示を通して郡山の歴史や文化に触れていただけたことは、私どもにとって何よりの喜びであり、大きな励みとなっております。

〈来館者5万人達成〉
当館は、「歴史を知り、今を考え、未来をつくる」ことを基本理念に掲げ、単なる資料の展示にとどまらず、人と人、過去と現在、そして地域と未来をつなぐ場となることを目指してまいりました。常設展示では、安積開拓や産業の発展、交通の要衝としての歩みなど、郡山の成り立ちを多角的にご紹介するとともに、企画展や各種事業においては、地域の魅力や新たな視点の発見につながる機会の創出に努めてまいりました。
〈小学校見学の案内〉
また、教育普及事業として、小学生の見学受入れや体験型プログラムの実施、大学や研究機関との連携展示、さらにはスポーツチームや地域団体との協働など、多様な主体との関わりを通じて、博物館の可能性を広げる取り組みにも挑戦してまいりました。これらの活動を通して、博物館が「学びの場」であると同時に、「交流の場」「発見の場」としての役割を担うことの重要性を、改めて実感しております。
〈出張ボンズくん開催の様子〉
〈ホールコンサートの開催〉
〈産総研キッチン噴火実験〉
一方で、この一年の歩みは決して平坦なものではありませんでした。開館直後の運営体制の確立、展示やサービスの改善、来館者ニーズへの対応など、多くの課題にも直面してまいりました。しかしながら、その一つ一つに向き合い、職員一丸となって取り組む中で、少しずつではありますが、当館のあり方が形づくられてきたものと感じております。
特に印象的であったのは、来館者の皆様から寄せられる温かいお言葉です。「郡山のことを改めて知ることができた」「家族で楽しめた」「また来たい」といった声は、私たちにとって何よりの原動力であり、博物館の存在意義を改めて教えてくれるものでした。こうした声に応え続けることこそが、これからの私たちの使命であると考えております。
二年目を迎えるにあたり、当館はさらに一歩先へと歩みを進めてまいります。展示内容の充実はもとより、デジタル技術の活用や参加型プログラムの拡充、地域資源の掘り起こしと発信などを通じて、より多くの方に親しまれ、繰り返し訪れていただける博物館を目指してまいります。また、郡山の歴史や文化を未来へと継承していくための拠点として、その役割を一層強化していきたいと考えております。

〈MLA連携施設トークセッション〉
そして私自身、この開館準備期から今日に至るまでの歩みの中で、多くの方々との出会いと学びを得ることができました。本稿をもって一つの区切りを迎えることとなりますが、当館の歩みはこれからも続いてまいります。これまで積み重ねてきた思いと取り組みが、次の担い手へとしっかりと受け継がれ、さらに発展していくことを心より願っております。
博物館は完成した瞬間がゴールではなく、地域とともに成長し続ける存在であるべきものです。この一年で築いた基盤を大切にしながら、皆様とともに新たな歴史を紡いでいけるよう、引き続き歩みを進めてまいります。
結びに、改めましてこれまで当館を支えてくださったすべての皆様に深く感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年3月 郡山市歴史情報博物館 館長 嶋根裕一


