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【〇〇×健康!Vol.11】鯉×健康!

3 すべての人に健康と福祉を
ページID:0129883 更新日:2024年12月10日更新 印刷ページ表示

「あっ、これって実は健康につながっている!」
そんな情報を紹介する「〇〇×健康」。
今回は「鯉×健康」をご紹介します。

生産量日本一!? ~郡山市と鯉~

 鯉と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか?

 きっと多くの方は色鮮やかな錦鯉を思い浮かべるのではないでしょうか。または、川や池を泳ぐ黒い鯉をイメージされる方もいらっしゃるかと思います。

 そんな鯉は、古くから日本だけでなく、ヨーロッパやアジアでも貴重なたんぱく源として食されてきました。

 そして、郡山市はそんな食用鯉の生産量が全国市町村別第1位!!古くから「甘露煮」や「洗い」といった料理で食べられてきました。

鯉

 

鯉と安積疏水

 郡山市で鯉がたくさん育てられるようになった理由には、安積疏水が大きく関わっています。

 安積原野(現在の郡山市)は雨が少なく、水はとても貴重でした。そのため、昔の人々はため池をつくって農業を行っていました。

 1882年(明治15年)に明治政府初の国営農業水利事業「安積開拓・安積疏水開さく事業」により「安積疏水」が完成すると、安積原野でも猪苗代湖のきれいで豊富な水を使えるようになりました。そのおかげで稲作が盛んに行われるようになり、現在では全国的にも有数の米どころとなりました。

 豊富な水が使えるようになったことに伴い、ため池は使わなくなりました。そこで、使われなくなったため池を活用し、鯉を育てるようになったのです。

養殖池
(養殖池の様子)

 

 安積疏水は養殖場所だけでなく餌にも大きな影響を及ぼします。

 安積疏水完成後、人々は農業だけでなく、疏水の水を利用して水力発電を行うようになり、その電気を利用して製糸業を興しました。

 製糸工場では蚕(かいこ)の繭(まゆ)から糸を作っていましたが、その際に使われない蚕の蛹(さなぎ)が高たんぱくで、鯉の餌として非常に適していたのです。かつて郡山市内にも多くの養蚕農家があり、蛹も大量に採ることができたため、栄養価の高い餌を豊富に手に入れることができました。

 安積疏水の完成によって使われなくなったため池と、安積疏水の水をつかった製糸業からでる蚕の蛹によって郡山の養鯉業は盛んとなり、現在では全国市町村別生産量第1位にまで上りつめました。

郡山市公式ウェブサイト『未来を拓いた「一本の水路」-大久保利通“最後の夢”と開拓者の軌跡 郡山・猪苗代-』

 

鯉=薬!?

 ​みなさんは、鯉は栄養価が高いことをご存知でしたか?

 鯉は高タンパクで、糖質の代謝に役立ち、疲労回復効果の高いビタミンB1をはじめとするビタミンB群(パントテン酸等)、D、E、カリウム、リン、鉄などの栄養分が豊富に含まれています。

 アミノ酸の一種であるタウリンも多く含まれており、二日酔いや脂肪肝になることを予防する作用などがあると期待されています。そのため、お酒のお供に鯉料理を食べることはとてもおすすめです!

鯉の洗い
(鯉のあらい)

 

 また、網膜における抗酸化作用のあるルテインや、目に潤いを与えるヒアルロン酸、DHA、コンドロイチン硫酸を多く含み、古くから目に良い食材として親しまれてきました。オフィスワークやスマートフォンなどで多くの人が目を酷使する現代だからこそ、ぜひ採り入れていただきたい食材です。

 鯉を食べると母乳の出が良くなるとの言い伝えもあり、妊婦の体力回復やむくみ解消にもよいとか。昔は、妊娠すると周りの人から「鯉を食べなさい」と勧められることも多かったそうです。

 これだけたくさんの栄養価を含む鯉は、中国では『薬魚』と呼ばれ、重宝されています。

栄養分比較

 

「鯉に恋する郡山プロジェクト」

 郡山の鯉は一大産地として全国的に取引をされていましたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災および福島第一原子力発電所の事故の影響による風評が発生。消費量が大きく減少し、それに伴い、生産量も半分にまで減少し、鯉の産地として危機を迎えました。

 そんな状況の中、鯉食文化の歴史を守り、そのおいしさを全国に広げ、さらに新たな食文化の創造を目指すべく、2015年に郡山市と県南鯉養殖漁業協同組合(現:南東北内水面養殖漁業協同組合)が連携してスタートしたのが「鯉に恋する郡山プロジェクト」です。

 鯉に恋する郡山プロジェクトでは、これまで市内の小中学校で鯉給食の提供、6次化商品の開発等を通じてPRを実施してきました。

鯉の給食
(鯉給食の様子:鯉のスパイシー衣揚げ)

鯉カレーパッケージ

鯉カレー
​(開発した6次化商品「郡山の鯉カレー」)

 

 さらには、より多くの方に郡山の鯉を知っていただくために「どっ鯉ソング~ソスイでSweetなこいのうた~」を作成しました。キャッチーな音楽に合わせ、親しみやすい鯉のキャラクターたちが登場します。一度聴いたら忘れられないメロディーや、愛らしいPRキャラクター「どっこいズ」は一度見たら癖になること間違いなしです!

どっ鯉ソング

郡山市公式Youtube「どっ鯉ソング~ソスイでSweetなこいのうた」<外部リンク>

 

 そして本市では毎年、鯉の旬の季節である冬に皆さんに鯉を味わっていただこうと「鯉食キャンペーン」を実施しています。第10弾となる今年は、2024年12月1日~2025年1月31日の期間で開催!期間中には、市内106店舗にて、鯉料理や鯉加工品等を購入いただけます。

 さらに、期間中に参加店舗にて鯉料理や鯉加工品等をお食事、購入いただいた方を対象に、豪華景品が当たるプレゼント企画も同時開催!ハガキまたはSNSの2つの方法でご応募いただけます!

 この機会にぜひ郡山の鯉を味わってみてください!

鯉食キャンペーン

郡山公式ウェブサイト「鯉に恋するプロジェクト」<外部リンク>

 

結びに ~皆さんも鯉に恋してみませんか?~

 鯉に恋する郡山プロジェクトの取り組みの効果もあり、伝統的な「甘露煮」や「あらい」以外にも、現在までに様々な料理が生み出されています。ぜひ見かけた際には食べてみてください。きっとお気に入りの食べ方が見つかるはずです!

 この冬は栄養が豊富な鯉を食べて、皆さんで一緒に鯉の街郡山市を盛り上げていきましょう!食べたらきっとあなたも鯉に恋してしまうはず!