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【健康コラムVol.8】災害時の健康管理
みなさん、こんにちは。健康政策課の保健師です。
9月1日は「防災の日」です。災害に対する備えは十分にできていますか。
今回は「災害時の健康管理」についてお伝えします。
防災の日を機に、みなさんとご家族にとって必要なモノやコトをご確認いただき、“健康を守る備え”をしましょう。
1.非常用持出品・備蓄品の準備について
家族構成によって必要なもの(ミルクやおむつ、介護用品や常備薬など)は異なります。
郡山市や福島県が作成しているハンドブックやガイドブック等を活用して、事前に準備しましょう。
また、災害の備えの体験談も掲載しましたので、ご覧ください。
(郡山市「わが家の防災ハンドブック」より抜粋)
≪体験談≫
500mlのほうが、実際に飲んだ量も把握もしやすいですね。
水は一人あたり3L/1日を少なくても3日間は準備しましょう。キーワードは「3」です。
「備蓄」ときくと、難しく感じるかもしれませんが、普段食べているものを消費しながらストックする方法だと取り組みやすいですね。
乳幼児や高齢者、持病・アレルギーのある方は、それぞれに合った食品を準備しましょう。
- 災害時に備えた食品ストックガイド<外部リンク>
- 要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」 <外部リンク>
濡れたり破損などして、お薬手帳の確認が困難なときに役立ちますね。
また、ご家族とお薬情報を共有しておくとより安心ですね。
処方内容に変更があった場合は、新しい情報にかえることを忘れないようにしましょう。
災害時の「生活不活発病」や「エコノミークラス症候群」の予防にもつながりそうです。
生活リズムを保つためにも、続けることはとてもいいことですね。
※生活不活発病とは、「動かない」(生活が不活発な)状態が続くことにより、心身の機能が低下して、「動けなくなる」ことを言います。
※エコノミークラス症候群については、「3.避難生活を健康に過ごすために」でご説明します。
2.体の備えについて
防災の備えとして、日頃からの健康管理も重要です。災害に負けない体づくりを目指しましょう。
(1)自分の体の状態を把握する
災害時の環境変化や過度なストレスなどによって、血圧や血糖値が上昇する恐れがあります。
「健康診断」を受けて、ご自身の体の情報を把握しておきましょう。
(2)病気を悪化させないために
持病がある方は普段から治療や管理を行い、できるだけ状態を安定させておきましょう。
災害時は薬が手に入りにくくなる恐れがあるため、お薬手帳と一緒に持ち出せるようにしておきましょう。
(3)体力づくり
災害を乗り切るためには体力が重要です。日常的に体を動かし、体力をつけましょう。
3.避難生活を健康に過ごすために
災害時は、断水や停電、避難生活で衛生状態を十分に保てない、普段とは 異なる生活を強いられる等の理由から、病気にかかるリスクが高まります。
避難生活を健康に過ごすために以下のことを心がけましょう。
(1)水分・塩分補給をこまめにしましょう
トイレを気にして水を飲む量が減りがちです。
こまめな水分・塩分補給で熱中症予防をしましょう。
(2)手を清潔にしましょう
食事の前やトイレの後には手洗いをしましょう。
流水が使えないときは、アルコールを含んだ手指消毒薬を使用しましょう。
(3)食中毒に注意しましょう
避難所等で出された食事はすぐに食べましょう。
下痢、発熱、手指に傷がある人は、調理や配食をしないようにしましょう。
(4)体の運動をしましょう
エコノミークラス症候群の予防、寝たきりの予防のためにも積極的に体を動かすようにしましょう。
エコノミークラス症候群とは…
食事や水分を十分に取らない状態で、長時間同じ姿勢をとって動かないでいると、血行不良が起こり、血液が固まりやすくなります。
その結果、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓など重篤な状態に陥ることがあります。
※狭い座席に長時間座っている車中避難は、要注意!
- 片側の足のむくみや痛みなどがある
- 胸の苦しさ、呼吸困難などがある
↓
エコノミークラス症候群の可能性があります。緊急の対応をしてください!
【対策】
(1) ときどき、軽い体操やストレッチ運動を行う
(2) 十分にこまめに水分を取る
(3) アルコールを控える。できれば禁煙する
(4) ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない
(5) かかとの上げ下ろし運動をしたりふくらはぎを軽くもんだりする
(6) 眠るときは足をあげる
(5) うがい、歯磨きをしましょう
うがい、歯磨きをできるだけ行い、かぜの予防、口の中の衛生を保ちましょう。
(6)十分な睡眠・休息をとりましょう
誰もが不安を感じています 。
休息や睡眠を意識して とりましょう 。
(7)必要なときにはマスクを着用
咳をしているときや、アレルギーの原因となるほこりを避けるために、必要なときにはマスクを使いましょう。
災害はいつ、どこで、どのタイミングで起きるか分かりません。
みなさんとご家族の健康を守るために…
さあ、今からココカラ、できることから“備え”ましょう。