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皆さん、こんにちは。市長の品川萬里です。この度、本市に新設される博物館と公文書館の複合施設「郡山市歴史情報博物館」の開館が半年後に迫ってまいりました。このコラムの第1回目にあたり、この施設の意義と期待すべきことをお伝えしたいと思います。
<郡山市歴史情報博物館外観パース>
はじめに、文化庁の博物館総合サイトによりますと、2024年8月15日時点で国内には博物館法に基づく登録博物館が988館、指定施設が436館、合わせて1,424館の施設があります。また、ヨーロッパの各都市では、大小問わず様々な街に博物館が整備されており、その都市のアイデンティティを示す施設として存在しています。
今年市制施行100周年を迎えた本市では、豊かな歴史・文化財産を保存し、未来へと継承していくための重要な役割を担う博物館施設を新たに整備しております。当施設では、市民の皆様の生活や地域の発展に関する貴重な記録や歴史公文書を体系的に保存し、公開することで、お一人おひとりが過去と向き合い、現在を理解し、未来を考える手助けをする公文書館機能のほか、地域の歴史・文化に関する展示を通じて、訪れる人々に学びと感動を提供する博物館機能が設けられます。
さて、今から59年前の1965(昭和40)年、大同合併により現在の郡山市が誕生したのを記念して昭和50年3月、当時の秀瀬日吉市長は全11巻の郡山市史を完成させました。秀瀬市長は、この書を「市民の座右の書」として、また「子孫に残す文化遺産」として長く読み継がれることを祈念されておりましたが、私も歴史から学び、現在に活かし、後世へ受け継いでいくことの重要性を強く認識しているところです。
こうした先人たちの思いを実現すべく、多くの市民や団体、市議会議員の皆様などから御助言と御協力をいただき、当施設の整備に着手することができました。ここに、改めて関係者の皆様に深く感謝を申し上げます。この「郡山市歴史情報博物館」は、同じ博物館機能を有する美術館や古代が学べる大安場史跡公園、さらには隣接する中央図書館等との知的ネットワークのハブ施設として、次の100年に向けて非常に重要な役割を果たすことになるでしょう。
現在、歴史情報博物館準備室では、多くの課題と向き合いながらも、建設・設備関係者や専門家の皆様の御協力をいただきながら開館準備に全力を尽くしており、その熱意と努力に対して、私は心から感謝と敬意を表します。後世の皆様に評価いただける施設となるよう、私自身も最善を尽くしてまいります。
結びに、この「郡山市歴史情報博物館」が市民の皆様にとっての知的活動の支えとなり、新たな発見と感動の場所となることを確信しています。これからも、市民の皆様のご支援とご協力のもと最善を尽くし、「ウェルビーイング都市・郡山」の伝統を次の世に橋渡しして参りましょう。
郡山市長 品川 萬里
<歴史情報博物館準備室入口>