本文
vol.80 鈴木 翔さん
企業の健康経営を支援するなど、県内では珍しい産業保健分野で活動する理学療法士の鈴木 翔(かける)さん。活動への思いを伺いました。
運動で健康をサポートして、当たり前の健康を守りたい
小学生の時に神経の病気にかかり、半年ほど入院しました。鉛筆を持っても指先に力が入らずショックでしたが、リハビリの先生がいつも寄り添い励ましてくれました。サッカー好きという共通点もあり、先生の支えで乗り越えられました。
この経験から、病気やけがをした人が社会復帰できるまでを支えたいと、理学療法士への道を決意しました。病院で患者さんの回復を支援できることにやりがいを感じる一方で、健康を損なって苦しむ姿を見ているうちに、予防にこそ力を入れたいという思いが湧いてきました。
そこで、3年前に健康をサポートするトレーニングスタジオを開業しました。健康であるためには動くことが大切です。「毎日の少しの運動が、今と未来の自分をつくる」ことを伝えながら、マンツーマンで体のサポートをしています。
昨年からは、福島県産業保健総合支援センターの相談員として企業を訪問し、転倒や腰痛を防止するためのセミナーや体力測定などを行っています。体を動かす楽しさを感じながら気軽に運動してほしいので、「こんなに動く研修は初めてで楽しかった」と言ってもらえた時は、とてもうれしかったですね。
最近では、社員が健康で元気に働けるよう、健康経営を意識する企業が増えています。これからは高齢者も元気に働く時代。けがをせず病気にならなければ、仕事も、充実したセカンドライフも楽しめる。生き生きと活動する人が増えるお手伝いができるよう、理学療法士として運動面から、皆さんの当たり前の健康を守っていきたいです。
シンプルな運動でも健康は守れる!
(広報こおりやま2024年12月号より。内容は当時のもの。)