本文
vol.85 なかはた よしこ さん
絵本の魅力を伝え、絵本を通じたコミュニティづくりやメンタルケアなどに取り組むなかはたさん。活動への思いを伺いました。
絵本の力でみんなの笑顔を増やしたい
出産後しばらくの間、子育てに専念していましたが、周りに頼れず孤独を感じる毎日でした。疲れていても義務感で絵本の読み聞かせを続けていた頃、ある絵本に出会いました。その絵本には、『あすは、いっぱいできるよ、きょうできなかったことも。』という言葉があって、読んでいたら心がすっと軽くなりました。子どものためと思っていた絵本に私自身が救われたんです。それから、絵本は子どもだけのものでなく、大人の心も励ましてくれると感じて、絵本や心理学を学び始めました。
今は、絵本を通じてたくさんの人に笑顔になってほしくて、読み聞かせのほか、 絵本が好きな人が集まるコミュニティをつくったり、心理カウンセラーとして人間関係などに悩んでいる方のケアを行ったりしています。絵本を読んで感じたことを語り合うワークショップは、自分を見つめ直すきっかけにもなります。カウンセリングでは、その方に寄り添いながら思いを聴き、悩みなどに合わせて絵本を紹介することも。諦めずに向き合い続けることで、悩みもきっと乗り越えていけます。以前相談を受けた方から「今、 毎日楽しいんです♪」という言葉をいただいた時は、本当にうれしかったですね。
絵本には、彩り豊かな絵、エールをくれる言葉、想像を膨らませられる余白があります。簡単な言葉で、数分で読めるのも絵本のいいところ。これからも絵本の力でみんなが自分らしく生き、幸せを感じられるようサポートしていきたいです。皆さんもぜひ、心が温まる絵本を開いてみませんか。
読み聞かせはコミュニケーションしながら♪
(広報こおりやま2025年5月号より。内容は当時のもの。)
関連リンク
日々文庫(にちにちぶんこ)<外部リンク>