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vol.93 山崎 亮汰 さん

昨年、ピアニスト世界最高峰と評される「ショパン国際ピアノコンクール」へ出場を果たした山崎 亮汰(やまざき りょうた)さんに、思いを伺いました。
※「崎」の正式表記は、「たつさき」
クラシックの美しさを伝え、後世につなぐピアニストへ
ピアノを始めたのは7歳の時、母に連れられてピアノ教室へ行ったことがきっかけでした。練習して弾ける曲が増えていくことが楽しく、次第に夢中になりました。12歳で東京の先生に指導を受け始め、初日に突然「ピアニストを目指すのか」と聞かれた時は驚きました。でもその時に、楽しいだけでなく大きな舞台で演奏したいという思いに気付き、ピアニストを志す決心をしました。
高校生までは、コンクールで優勝するなど順調に結果を出せていましたが、音大1年次のコンクールで初めて予選落ちを経験。自分の演奏を見つめ直すためアメリカへ留学したものの、新型コロナの影響でリモート授業になり、演奏の機会も失うなど、先の見えない状況が3年近く続きました。そんな時、イタリアの国際コンクールの話が舞い込んできたんです。「これで落選ならこの道を諦める」と覚悟を決め、毎日ピアノと向き合い、表現したい音になるまでとことん弾き続けました。作品に込められた思いを一音一音に乗せて演奏し、結果は3位入賞。努力が報われました。その後、昨年はショパン国際ピアノコンクールへの出場や、国内外での演奏機会も増え、お客様に「涙が出るほど感動した」と言ってもらえた時は、とてもうれしかったですね。今の自分があるのも家族や先生、聴きに来てくださる方の支えがあってこそです。
多様な音楽がある時代だからこそ、クラシック音楽の美しさを皆さんと分かち合い、次世代へとつなぐピアニストになることが夢です。これからも高みを目指し、国内外の舞台で挑戦を続けます。

最後の音まで集中し、音楽と向き合います
(広報こおりやま2026年1月号より。内容は当時のもの。)
関連リンク
山崎 亮汰(インスタグラム)<外部リンク>
































































