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Vol.86 NPO法人 保護猫カフェ love.lab
猫の殺処分が全国ワーストの福島県の状況を変えようと、市保健所に保護された猫を飼育し、飼い主を見つける「保護猫カフェlove.lab」。理事長の渡邊愛子さんに取り組みや思いなどを伺いました。
活動のきっかけは?
10年ほど前に、車にひかれた猫を保護したことをきっかけに、野良猫の境遇などについて調べるようになりました。
その中で、無責任に飼われたことによって増えている捨て猫などを保護する団体が全国に存在することを知りました。
身近にいる猫を守りたいと、猫好きの同僚と2人で平成26年から県内初の保護猫団体として活動を始めました。
今は、ボランティアを含め20人程度で活動しています。
どのような活動ですか?
市保健所に収容された猫を預かり、24時間飼育をしています。預かるのは9割以上が子猫です。子猫は体調を崩しやすいので、常に見守りながら譲り渡すことができる生後2カ月まで育てます。
その後、保健所で開催している譲渡会などで飼い主を探します。飼い主が正しい育て方をできるのか、聞き取りで慎重に判断してから、譲渡するようにしています。
地域の方から猫の引き取り依頼の連絡もありますが、保健所を通さない保護はウイルス感染の可能性があるため、お断りしています。資金と労力の問題で相談を受けた全ての猫を保護できず、苦しい思いもあります。
だからこそ自分たちのところに来た猫は全て幸せにしてあげたいと心をこめて世話をしています。
講習会を開催して猫の正しい飼い方を教えています。
猫の体調に気を配り、寝泊まりしながら飼育をします
活動のやりがいは?
保護した猫が元気になること、そして新たな飼い主と幸せに過ごしている話を聞いたり、写真を見せてもらったりすることがモチベーションになっています。
家族の一員として大事にされている様子を見ると、うれしい気持ちになりますね。
今後は?
個人の力で出来ることは限られているので、他団体や行政ともっと連携して、猫の命をつなぐ支援の輪を広げていきたいですね。
私たちの理念に賛同いただけるボランティアも随時募集しています。一緒に地域の猫を守っていきませんか。
(内容は「広報こおりやま2021年11月号」掲載当時のもの)
問い合わせ
NPO法人 保護猫カフェ love.lab
電話番号:954-5530