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Vol.8 大谷勇斗さん
日本舞踊岩見流で、男子中学生としては初めて名取を襲名した大谷さん。今年7月にロシアで開催された舞台での経験や、今後の意気込みについて伺いました。
プロフィール
郡山第五中学校に通う3年生。小学3年生の時に震災復興のイベントで、一般出演者として日本舞踊の舞台に上がったのをきっかけに、岩見流鳳雅会に入門する。今年3月に一定の技能を習得したと認められる名取を襲名し、芸名は「柳 環翔」となった。
今年7月にロシアで開催された日本文化のイベントで日本舞踊を披露するなど、国内外で経験を積む。7歳から習っているヒップホップでも、地区大会で入賞するなど、踊りの才能にたけており、柔軟な発想で新しいエンターテインメントを発信している。
独自のエンターテインメントを
日本舞踊は、歌舞伎と違い台詞がないので、曲の世界観や演じる役柄を体の動きや表情で表現します。中学校に入ってからは、動作一つ一つの意味も深く考えるようにしています。また、指先まで神経を張り巡らせ、足の運び方や視線にも気を配っています。
ロシアのウラジオストク市での舞台は、とても新鮮な経験でした。日本文化を発信するイベントで、琴の演奏に合わせて踊りました。お客さんのノリもよく、アンコールもいただきました。普段は練習した演目を踊るのですが、リクエストの曲にその場で振りをつけて踊ると、現地の方々には大好評でした。小学1年生の時から、ヒップホップを習っていて、よく普段から即興でダンスしているので、その経験を生かせたと思います。
日本舞踊は、自分にとって静。集中して精神を研ぎ澄ます時間です。一方で、ダンスは動。仲間と自由に踊る時間はリフレッシュになっていて、どちらも欠かせない時間です。
礼儀や型を大切にする日本舞踊の世界ですが、ダンスの影響なのか、型にはまるのが実はちょっと苦手なんです(笑)。
将来は、今までのイメージにとらわれず、ヒップホップなどの違うジャンルとコラボして、自分にしかできないエンターテインメントの世界に挑戦したいですね。そして、世界中の舞台で日本文化を発信していきたいです。
Dreamer Photo Library
日本文化の協奏で観客を魅了したロシア公演
演じる役柄によって所作も変化します。
(広報こおりやま2018年11月号より。内容は当時のもの)