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Vol.7 西村陽さん

ページID:0003525 更新日:2021年12月2日更新 印刷ページ表示

西村陽さんが郡山市役所で取材に応じる写真

国連では、2025年には、世界で約18億人が水不足になると予測しています。世界で進める水の効率的利用に向けた事業や今後の夢について、西村さんに話を伺いました。

プロフィール

郡山で生まれ、5歳のときイタリアへ転居。高校まで過ごしたフィレンツェでは、観光客がいなくなり、ひっそりとした夜の街を歩きながら、ルネサンス文化や歴史に触れるのが好きでした。

イギリスのマンチェスター大学で地質学や天体物理学を専攻。EUの留学プログラムでドイツなどの大学院で学んだ後、2015年から国連教育科学文化機関(UNESCO)に勤務。現在は、国連の食糧農業機関(FAO)で、数々のプロジェクトに携わる。

インタビュー

持続可能な社会の実現に向けて

FAOで仕事を始めてから、水利用の分野で優れた技術を持つ日本を、たびたび訪れるようになりました。日本は緑が多く、本当に素晴らしいですね。各家庭には草花や家庭菜園が広がり、人々が自然と仲良く生活している雰囲気が、私はとても好きです。

現在は、FAOの土地・水資源部に属し、干ばつで苦しむ人々に、安定的に水を供給する仕事をしています。世界では、多くの人々が、毎日水不足に苦しんでいます。主な理由は、農作物の栽培など食料生産に多くの水を必要とするからです。私たちが毎日飲む水の量は平均2~4リットルですが、1人当たり1日分の食料を生産するには、2,000~4,000リットルの水が必要です。世界の人口が増える中、対策を怠れば、世界中で水不足が深刻化するでしょう。

最近は、南米やアフリカで国境を越えて事業を進めています。人工衛星で水源や水量、水質などをモニタリングし、各国がそのデータを共有、分析して、貴重な水資源を効率的に利用しています。

郡山では、約140年前に造られた安積疏水を今も使用していると聞き、驚きました。また、猪苗代湖の水を多くの人々が共有する素晴らしい地域だと思います。

私の夢は、天然資源を持続的に利用できるようにサポートし、緑あふれる地域を増やし、人々の生活を今よりも豊かにすることです。世界中の人に笑顔がふえるよう、これからも努力したいですね。

DreamerPhotoLibrary

FAO本部前で西村陽さんが映っている写真
FAOの本部があるローマから世界を飛び回る

データ分析などを指導している西村陽さんの写真
データ分析などの指導にあたる西村さん
(広報こおりやま2018年10月号より。内容は当時のもの)