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Vol.52 NPO法人しんせい
障がいを持つ人たちが地域の方との交流を図りながら、自立した生活ができるよう支援などを行う「NPO法人 しんせい」。事務局長の富永美保さんにお話を伺いました。
活動のきっかけは?
学生の頃から、ボランティア活動を続け、障がい者支援の必要性を感じていた時、震災が起こりました。避難所には、自立した生活が困難な障がい者も多く、ここが閉鎖したら、仕事など大丈夫だろうかと、将来を心配していました。「障がい者たちは孤立してしまうのでは。」当時、避難所などでボランティアをしていた私は、障がい者たちが抱く不安を感じ、何かできないかと考えていました。
そこで、障がい者の生きがいと居場所作りなどを目的としたサロンの開所をきっかけに、平成25年10月に団体を設立しました。障がい者支援活動を続け、現在多くのの方が利用しています。
どのような活動ですか?
震災の影響で避難している障がい者が、孤立しないよう、交流の場を設けています。そして、自立した生活を目指し、裁縫や料理など技術習得の支援をしているほか、カフェなどでの営業・販売を通して、地域住民との交流を図っています。
そのほか、県内13か所の福祉事業所と力を合わせ、企業や団体、地域住民と協働で障がい者支援をするプロジェクトも進めています。これまでに、お菓子や使用済み封筒を再生したカバンなどの製作をしました。真心込めて作った製品は好評で、「いつも楽しみにしているんです。」と言ってくれるリピーターも多いんですよ。さらに新製品として、郡山の鯉をイメージしたポーチも発売しました。事業所のほか、ウェブサイトでも購入できますので、ぜひ手に取って欲しいですね。
また、活動が評価され、昨年12月に、SDGs(持続可能な開発目標)アワードで内閣官房長官賞を受賞しました。この受賞をきっかけに、多くの人に私たちの活動を知ってもらえるとうれしいですね。
福祉施設などで行う出張販売は、完売するほどの人気
人気のデニム製品は多くの人による協働の象徴です
今後は?
震災後、一からのスタートだった私たちは、多くの人たちと苦労や協働を経験できました。これらは、私たちの誇れる財産となっています。「誰ひとり置き去りにしない福島」を目標に、今後も新しい活動に挑戦していきたいですね。
問い合わせ
同団体 電話番号:024-983-8138
特定非営利活動法人しんせい