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Vol.45 赤木小学校
1年生から6年生までの児童全員が、「学校探検」などの学年を超えた交流活動を行っている「赤木小学校」。校長の鈴木久さんに話を伺いました。
活動のきっかけは?
震災の影響で子どもたちの屋外活動が減り、楽しい思い出が作れないかと考え、平成23年の秋に、全校生で会津若松へ遠足に行きました。この時、上級生が積極的に下級生を指導したり、優しく話しかける様子を見ました。学年を超えた活動は、子どもたちに思いやりの心を育むと考え、こうした交流活動を継続することにしました。
どのような活動ですか?
子どもたちが学校名にちなんで名付けた「あかまる班」を1~6年生が一緒になり、10人1組で構成します。プールや縄跳びの練習、毎日の清掃活動などで、班長の6年生が中心となり、練習の手伝いや掃除の仕方などを下級生に教えます。
また、新入生の学校探検では、2年生が学校内を案内し、図書館での本の借り方や学校での過ごし方などを教えます。1年生の不安を減らし、学校に早く慣れることに繋がり、新入生は、「友達がたくさんできて学校が楽しい」と喜んでいます。
さらに、地域の方々との交流もしています。あやとりや竹馬、こま回しなどの昔遊び体験や、さつま芋などの野菜を一緒に作っています。高齢者との交流では、地域に伝わる昔話や伝説など、興味深い話に出会うこともあります。例えば、校庭の南側にある桜は、子どもたちや地域の方が親しみを込めて「とら桜」と呼びますが、学校の自然を残そうと尽力した当時の校長先生の名前に由来するそうです。
活動から学ぶことは?
上級生が下級生に教えることで学年を超えたコミュニケーションが増え、責任感や思いやりの気持ちのほか、協力し合うことの大事さを学んでいます。また、あいさつを元気にできる子どもたちた増え、校内が明るくなったと感じます。
今後は?
校内の交流活動を継続し、地域の方々との交流をさらに増やしていきたいです。地域の自然や歴史などを学習しながら、赤木地区を知り、赤木小学校をもっと好きになる子どもたちが増えればうれしいですね。
(広報こおりやま2018年5月号より。内容は当時のもの)