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Vol.71 NPO法人ぴぃかぁぶぅ
子どもたちが安心して過ごせる居場所作りのほか、“イクボス宣言”企業として、従業員の働きやすさの向上にも取り組む「NPO法人ぴぃかぁぶぅ」。理事長の吉田一也さんにお話を伺いました。
活動のきっかけは?
社会福祉法人で約20年間勤務する中、障がいを持つ子どもたちの多くが、自宅とは別の地区の学校へ通い、福祉サービスを受けるためにまた移動せざるを得ない状況に心を痛めていました。
自分が住む地域で教育も福祉も同時に受けられる場所を作ろうと、平成27年にNPO法人を設立し、現在20人で活動しています。
どのような活動ですか?
子どもの成長は、環境次第で大きく変わります。地域に住む子どもたちを長く見守っていきたい。一人ひとりが持つ力をもっと発揮し、自信を持って過ごしてもらいたい。そんな思いから、未就学児から高校生を対象に「ぴこ」、「からころ」、「ぶらーぼ」の3つの拠点を大槻地区に設け、児童発達支援や放課後等デイサービスのほか、学童保育や子育て相談も行っています。
また、「運動プログラム」では、障がいの有無に関係なく、地域に住む子どもたち約40人がサッカーや体操などを行っています。競争ではなく、仲間づくりの場で、子どもたちはみんなでプレーする楽しさを実感し、あいさつや約束事の大切さを学びます。続けることで、自信と相手を思う気持ちを育み、心身ともに成長していく姿は頼もしく感じます。
さらに、子どもたちを預かることは、「保護者の就労支援」にもつながります。アロマ講座の開催などで、保護者同士が打ち解ける機会を設けるなど、保護者のサポートにも努めています。
子どもの反応を見ながら、分かりやすく説明します
みんなでお手本を見て、イメージを膨らませます
活動して良かったことは?
子どもたちから「ここで過ごす時間はとても楽しい」と聞くと、素直にうれしいですね。また、送迎が必要だった子どもが自分で通うようになったり、卒園後に、近所で遊ぶ姿などを見かけた時は、少し寂しさを覚えつつ、活動を続けてきて良かったと感じます。
今後は?
新型コロナウイルスの影響で子どもたちの居場所が失われる中、改めて自分たちの活動の意義や使命を再認識しました。活動を継続するため、ボランティアスタッフや協賛いただける方も募集しています。未来をいっしょにひらきませんか。
(内容は広報こおりやま2020年8月号掲載当時のもの)
問い合わせ
NPO法人ぴぃかぁぶぅ 電話 024-926-0503