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Vol.28 小林直輝さん
「ふくしまの子どもや若者を支えたい!」とNPO法人などで若者の居場所づくりやサポートを行う小林さん。活動のきっかけややりがい、今後の目標などについて伺いました。
プロフィール
茨城県出身の34歳。震災を契機に福島の子どもたちを支える仕事がしたいと思い、2012年に本市に移住。NPO法人ビーンズふくしまのほか、余暇や学びの場づくりを行う「生き方工房necota」、子ども若者の社会的排除を解決する「こおりやま子ども若者ネット」にも携わる。プレイリーダーなどの遊びや体験活動にも取り組んでいる。
誰もが共生できる社会を目指して
以前は都内に在住し、大学卒業後はメーカー営業やブライダルの仕事をしていましたが、震災の被災地でボランティアに参加した際、将来に悲観的だったり、やりたいことを我慢している子どもや若者たちの存在を知りました。
それが子どもの頃にいろいろな環境に抑圧されてきた自身の経験と重なり、そんな思いをさせる社会を変えたいと思い、被災児などの支援やフリースクールを行うNPOで働き始めました。
現在は、高校生の放課後の居場所づくりや、若者の就職サポートなどの活動をしながら、若者の日常や将来への悩みや願いとも向き合っています。大切にしているのは、彼らは一緒に社会を作る仲間であり、一方的にしてあげるのではなく、語り合い、時にはぶつかりながら共に活動することです。活動の形は百人百色。フードロス食材を活用したピザ販売の仕事を始めたり、オンライン上でラジオ番組を作ろうなどの企画も始まっています。場づくりにより人と人とが出会い、つながりが生まれ動き出す。その瞬間がとにかくワクワクします。
人は誰もが自分らしく生きる権利を持ち、つながりこそが互いの個性や価値を認め合い、差別や孤立を生まない鍵だと信じています。これからも子どもや若者が背景や環境に左右されず、この社会を作る一員として、のびのびと多様な生き方ができる地域を目指していきます。
フードロスを活用したピザで仕事おこし
子どもたちと一緒にお月見会企画中
(広報こおりやま2020年8月号より。内容は当時のもの)