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Vol.80 ファミリーホーム いぶき
家庭の事情で親と離れることになった子どもたちが生活する小規模住居型児童養育施設を運営する「ファミリーホーム いぶき」。ホーム長の仁井田三枝子さんにお話を伺いました。
活動のきっかけは?
大所帯の児童養護施設に勤めていたとき、問題行動を起こす子どもに目が行きがちな施設の現状を目の当たりにしました。そこで、家庭のような環境で一人ひとりの子どもたちとゆっくり向き合える施設が必要だと感じ、平成26年7月に、ファミリーホームを開所しました。現在は4人のスタッフで運営しています。
どのような活動ですか?
貧困など、家庭の事情で親と離れることになった新生児から18歳までの子ども6人と暮らしながら、自主性や人間性、社会性、自立心などを養うお手伝いをしています。
毎日3色食べ、お風呂に入り、布団で寝る。私たちにとっては当たり前のことが、子どもたちにとっては当たり前でないこともあります。一人ひとりの不安にその都度寄り添いながら、ごく普通の生活に慣れるようにサポートしています。
また、できるだけ親御さんと面談を行い、子どもたちの普段の姿を見てもらったり、家庭の状況を伺います。児童相談所と連携して、子どもたちがスムーズに家に戻れることを目指しています。
活動して良かったことは?
入所したばかりの子どもたちは、声や感情を上手に出せないこともあります。たわいもない会話を積み重ねるうちに話せるようになったり、感情を出せるようになると嬉しいですね。
また、子どもが退所して家に戻る際に、親御さんから
「このホームに預けて、温かい子に育った。ありがとう。」
と言っていただけたとき、活動が間違っていなかったんだと、確信を持てました。
今後は?
地域の皆さんと連携して子どもたちを見守り、当たり前の生活を送れるように活動を続けていきたいです。親と一緒に暮らせない子どもが増えないことを祈りますが、必要とする子どもたちがいるなら、もう一つのファミリーホームの設立も考えていきたいですね。
問い合わせ
ファミリーホームいぶき 電話番号:953-3503