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vol.66 関根 涼さん
農家でありながら、米を有効活用して米粉スイーツを販売しているDew Drop Farms(デュードロップファームス)の関根さんに、活動への思いを伺いました。
ゼロからの就農 未来を切り拓く師匠の言葉
元々農家ではないのですが、米や畑に興味があり、高校・短大と農業を学びました。農家の道を決意したのは、農家の実地研修でお世話になった南相馬の師匠との出会い。師匠は脱サラして農業を始め、作った米は自分で販売に出向いてお客を増やし、加工品を作るための小屋まで自力で建てていました。何でも自分で切り拓く姿がかっこ良くて、農業に対する価値観が変わりました。
私が農業を始めた10年前は、未経験者は農地を買えず、新規就農が厳しい時代。なんとか農地を貸してくれる方を見つけ、米作りを始めました。ただ、次第に売れ残る米も出てきたので、何か活用できないかと模索していました。
そこで考えついたのが、米粉のシフォンケーキです。当時は米粉のスイーツは珍しく、米粉と卵だけでふっくらとした食感を出せるように、母と二人三脚で試行錯誤しました。今では予約の受注に加え、直売所でも販売しています。常連の方から「デコレーションしてくれないか」という声をいただいて、バリエーションも増やしています。
また、NPO団体に畑の一部を貸して、子どもたちと一緒に農作業をしています。子どもたちの質問には考えさせられることも多く、もっと勉強しようというモチベーションにもつながっています。
ゼロから始めてここまで来れたのは、“何でも考えてやってみろ”という師匠の言葉のおかげです。今後もその言葉を胸に、今の取り組みを続けて成長した姿を見せることで、師匠やこれまで応援してくれた方へ恩返しをしていきたいです。
子供どもたちと一緒にシフォンケーキ作りも♪
(広報こおりやま2023年10月号より。内容は当時のもの。)
関連リンク
Dew Drop Farms(デュードロップファームス)インスタグラム<外部リンク>