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令和6年11月18日契約事務における不適正な処理等を行った職員の懲戒処分にかかる記者会見(総務部、環境部)
11月18日に郡山市役所郡山記者クラブにおいて、菅野利和副市長、宗方成利総務部長、大越洋子環境部次長、杉内泰史人事課長、柳沼洋史5R推進課長補佐が契約事務における不適正な処理等を行った職員の懲戒処分について記者会見を行いました。
要旨
本市職員が契約事務における不適正な処理等を行った件について、本日付けで、懲戒処分を行いました。
全体の奉仕者である公務員が、こうした不適正な事務により、郡山市職員に対する市民の皆様の信頼を損なう事態となりましたことは誠に遺憾であり、深くお詫び申し上げます。
なお、概要については、以下のとおりです。
概要
対象の職員
- 環境部 部長 50代 男性
- 環境部5R推進課 課長 50代 男性
- 環境部5R推進課 主任主査兼ごみ減量推進係長 50代 男性
処分の内容
- 11月18日付け、減給1/10(1か月)
関係職員への措置
管理監督責任として、再発防止と服務規律確保の徹底を図る観点から、村上一郎副市長を同日付けで厳重注意としました。
事件の概要
- 係長は、「資源とごみの収集カレンダー広告掲載事業者募集事業」において、課長の指示のもと、申込があった上位5者のうちの最低価格を特定の事業者(以下、A事業者という。)の代表に電話で伝えた。
- この事件の前に、被処分者3名を含む環境部内の職員7名で行われた打合せの席上、部長から冗談交じりにA事業者を気に掛ける発言が繰り返しあり、この発言が課長の指示、係長による価格を伝える行為のきっかけとなった。
- 係長の電話でのやり取りを聞いていた同所属職員が、「この事業をこのまま進めてよいのか」と懸念し、契約検査課に相談した。その結果、契約の公平性・公正性の担保はもとより、市民の信頼を損なうような事業の推進は避けるべきとの自浄作用が働き、契約検査課と協議の上、環境部として当該事業中止を決定した。
- その後、部長から人事課へその旨を報告したことで事件が明らかになった。
不正の内容
- 部長は、課長及び係長らが出席する打合せにおいて、管理監督者という立場にありながら、軽率な発言を繰り返したことにより、その発言を聞いた課長及び係長の不適正な行為につながった。
- 課長は、当該事業において、申込があった上位5者のうちの最低価格を特定の事業者に伝えるよう部下である係長に指示した。
- 係長は、当該事業において、課長の指示のもと、申込があった上位5者のうちの最低価格を特定の事業者に伝えた。
不正に対する対処
- 10月2日に当該事業を中止としました。
- 10月3日から今回申込のあった事業者に職員が直接訪問するなどして、事業の中止について謝罪しました。
- 今回、職員の処分が決定したことに伴い、改めて事業者の皆様方を訪問し、謝罪する予定です。
再発防止策
- 11月19日に、市長から幹部職員(特別職、部局長職)に対し、再発防止に向けた訓示を実施します。
- 11月25日に、部長職をはじめ、課長職以上の管理監督の立場にある職員を対象に「コンプライアンス・事務ミス防止研修」を実施します。
- 全職員に対し、発注者服務規律マニュアルについて改めて周知するとともに、特に発注事務に携わる職員に対しては、遵守すべき責務等の再認識の徹底を図ります。
記者会見質疑応答
Q:R7は中止になったとのことだが、R8以降の予定は決まっているか。
A:まずは事業者へ改めて謝罪していくことを優先し、今回の事案が終了した後で、実施するか検討する。
Q:現時点では未定という理解でいいか。
A:お見込みのとおり。
Q:今回は入札とは違うのか。事件としているが、どのあたりをもって事件と表現しているのか。
A:今回は歳入に係る案件ということで、工事などとは異なるが、広い意味で入札であると考えている。不適切な行為があり中止としているため、事件として表現している。
Q:官製談合防止法に抵触すると考えているのか。
A:厳密にいえば、該当すると考えている。
Q:刑事告発は考えているのか。
A:告発については聞き取り調査を基に、顧問弁護士へ相談し、悪質性や事件性は低いと考えていますが、警察に相談している。
Q:A事業者は市の業務を受託している事業者か。
A:お見込みのとおり。
Q:具体的にどのような事業の受託を受けているのか。
A:事業者の特定につながるため、回答は控えさせていただきたい。
Q:申込は金額が高い順で決定となるかと思うが、B事業者が申し込んできた金額は。
A:中止した事業であるため、金額の回答は控えさせていただきたい。
Q:金銭の授受がないとのことであったが、どのように確認したのか。
A:聞き取り調査の中で確認している。
Q:A事業者、B事業者からの働きかけは。
A:聞き取り調査の中ではあるが、ないと認識している。
Q:R6以前に、A事業者、B事業者が広告を出していたことがあるなど関わりはあるか。
A:R7からの新規事業であり、A事業者、B事業者は関わっていない。
Q:A事業者と部長との間に私的な関係はないのか。
A:ない。
Q:事業者に対し謝罪はどのように行ったのか。どのような反応か。
A:中止となった際に訪問等により謝罪した。ご理解いただいていると認識している。今回の懲戒処分を受けて、改めて訪問して謝罪する予定である。
Q:A事業者と部長とは利益供与はないという認識で間違いないか。
A:間違いない。
Q:A事業者はどのようなかかわりがあるのか。部長は、「A事業者の代表が、これまでの会議において大所高所から物事を判断できる方だなという認識があったから」とあるが、どのような点でそう感じていたのか。
A:環境に関する啓発イベントなどにも参加してもらっており、その中でそのような考えに至ったと聞いている。
Q:5番目を上回る金額が入り、本来はいるべき5番目の人がはじかれたということか。
A:お見込みのとおり。
Q:先ほどと回答が異なるのでは。5番目に入る金額でB事業者が申し込んだのか。
A:そのとおりである。
Q:何者が応募していたのか。
A:9者である。
Q:応募事業者は市内だけか。
A:応募にあたって地域の限定はしていない。
Q:A事業者は市内事業者か。
A:事業者の特定につながるため、控えさせていただく。
会見時資料