本文
HACCPに沿った衛生管理が義務化されました
HACCPとは?
HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程(重要管理点)を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。
HACCPに沿った衛生管理とは?
食品衛生法の一部を改正する法律の施行により、HACCPに沿った衛生管理が、原則として全ての食品等事業者に求められます。
HACCPに沿った衛生管理には「HACCPに基づく衛生管理」と「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」があります。
HACCPに基づく衛生管理(食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための取組)
コーデックスのHACCP7原則に基づき、食品等事業者自らが、使用する原材料や製造方法等に応じ、計画を作成し、管理を行います。
【対象事業者】
- 大規模事業者
- と畜場[と畜場設置者、と畜場管理者、と畜業者]
- 食鳥処理場[食鳥処理業者(認定小規模食鳥処理業者を除く)]
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(取り扱う食品の特性等に応じた取組)
各業界団体が作成する手引書を参考に、簡略化されたアプローチによる衛生管理を行います。
【対象事業者】
- 小規模な営業者等
小規模な営業者等とは?
小規模な営業者等は、政令で定められた以下のとおりです。
- 食品の製造又は加工する施設に併設又は隣接した店舗において、その施設で製造又は加工した食品の全部又は大部分を小売販売する営業者(例:菓子の製造販売、豆腐の製造販売、食肉の販売、魚介類の販売 等)
- 飲食店営業をする営業者
- 喫茶店営業をする営業者
- 菓子製造業のうち、パン(比較的短期間に消費されるものに限る。)を製造する営業者
- そうざい製造業をする営業者
- 調理機能を有する自動販売機により食品を調理し、調理された食品を販売する営業者
- 学校、病院等の給食施設の設置者
- 容器包装に入れられ、又は包まれた食品のみを貯蔵、運搬又は販売する営業者
- 食品を分割し、容器包装に入れ、又は包み販売する営業者(例:八百屋、米屋、コーヒーの量り売り 等)
- 食品を製造し、加工し、貯蔵し、販売し、又は処理する営業を行う者のうち、食品等の取扱いに従事する者の数が50人未満である事業場(事務職員等の食品の取扱いに直接従事しない者はカウントしない)
小規模な営業者等が実施することとは?
小規模営業者等は、業界団体が作成し、厚生労働省が内容を確認した手引書を参考にして以下の1~6の内容を実施していれば、法に基づいた衛生管理をしていると見なされます。
- 手引書の解説を読み、自分の業種・業態では、何が危害要因となるかを理解し、
- 手引書のひな形を利用して、衛生管理計画と(必要に応じて)手引書を準備し、
- その内容を従業員に周知し、
- 手引書の記録様式を利用して、衛生管理の実施状況を記録し、
- 手引書で推奨された期間、記録を保存し、
- 記録等を定期的に振り返り、必要に応じて衛生管理計画や手順書の内容を見直す
厚生労働省「食品等事業者団体が作成した業種別手引書」<外部リンク>
導入のための参考情報
HACCPに基づく衛生管理のリーフレット、HACCP導入のための手引書、モデル例、飲食店向け衛生管理の手引き、動画などが紹介されています。
厚生労働省「HACCP導入のための参考情報」<外部リンク>
関連リンク
- 厚生労働省「HACCP」<外部リンク>
- 公益社団法人日本食品衛生協会<外部リンク>
- 一般財団法人食品産業センター<外部リンク>
- 福島県「ふくしまHACCP(ハサップ)」<外部リンク>