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郡山市の伝統野菜「阿久津曲がりねぎ」

ページID:0051266 更新日:2023年12月21日更新 印刷ページ表示

阿久津曲がりねぎ

「阿久津曲がりねぎ」の起源

明治30年ごろの富山の薬売りが運んできた種がきっかけ

明治30年(1897年)頃、武田鹿太郎氏(明治13年生)が、富山の薬売りが運んで来た「加賀ネギ群」の種を播いて栽培したのが始まりだと云われています。
このネギの中から阿久津地区の気候・風土に適した種を選抜して栽培したところ、形質が大変優れていたことから、この種を市内の種苗商が昭和初期に「阿久津一本太ネギ」「郡山一本太ネギ」などとして売り出したことによって地域全体に広がったと云われています。

なぜ「曲がり」があるの

やといの様子

夏場にネギを掘り起こし、斜めに植え替えるから。白くて甘い部分を作るための技術

ネギの形状が曲がりとなったのは、阿久津地区の畑の土は粘土が強く、作土が少ない条件だったため、少ない土の量でネギの軟白部分を確保する技術として当時は画期的であった「やとい」(夏場にネギを掘り起こし斜めに植え替える作業)を行なうことによって曲がったネギが誕生しました。
こうして、ネギを曲げることによって更に特有のやわらかさと甘さ、そして風味が増すといわれる栽培方法が確立しました。

伝統の技「やとい」によってつくられた郡山市のこだわり野菜「阿久津曲がりねぎ」を是非ご賞味ください。
出荷時期は例年11月~2月上旬までで、市内のスーパーや農産物直売所などで販売されています。

うまみと甘みの秘密(成分分析比較)

阿久津曲がりねぎは一般的な棒ねぎと比較して、アミノ酸が約2倍含まれていることを示すグラフ

阿久津曲がりねぎは一般的な棒ねぎと比較して、糖度が約1.6倍あることを示すグラフ

郡山女子大学短期大学部 教授 山田幸二先生による分析

郡山の伝統野菜を守る「阿久津曲がり葱保存会」

手間がかかる栽培方法等の理由で栽培面積は減少傾向

阿久津地区周辺の曲がりねぎは、特有の柔らかな食感と味の良さで「阿久津曲がりねぎ」として古くから市民に親しまれています。
しかし、曲がりネギの栽培は「やとい」が必要であり、長ネギに比べると労力がかかることに加え、その形状から輸送コストが高いことや業務用としては調理に手間がかかることから栽培面積が減少しております。
このことから、郡山の伝統野菜である「阿久津曲がりねぎ」を保存するため地区等の生産者11戸で「阿久津曲がり葱保存会」が設立されました。

地理的表示(GI)保護制度への登録

阿久津曲がりとGI認証

令和4年2月3日付けで「阿久津曲がりねぎ」が、農林水産物や食品の地域ブランドを知的財産として保護する「地理的表示(GI)保護制度」に登録されました。登録は本市初、福島県では「南郷トマト」に次いで2品目、全国では113品目になります。

「地理的表示(GI)保護制度」とは、全国各地の風土や伝統が育んだ特色ある食品・農林水産物の名称を国が登録する制度で、生産者団体が定めた生産地や生産方法等の基準を満たす産品にのみ当該生産の名称の表示(GI)を使用できます。国が品質の高さを証明することで取り扱う小売業者などが増え、ブランド価値の向上、価格上昇が見込まれます。

「阿久津曲がりねぎ」登録の詳細<外部リンク>

「全国ねぎサミット」への参加

ねぎサミット参加の様子

ねぎの魅力をPRし、国産ねぎの消費拡大と地域の活性化を図ることを目的に、2010年から開催されている「全国ねぎサミット」へ第1回から参加しており、当日のブース販売では毎回予定数が完売するなど来場者から好評を得ています。

園芸振興センターの取組

今ある種子を集め、比較栽培を実施中。本来の阿久津曲がりネギの形質を特定

「阿久津曲がりねぎ」を栽培している農家は自家採取によりその種子を保存していますが、農家毎に形質が異なることが想定されるため、現有する種子をできるだけ多く集め、園芸振興センター圃場において比較栽培を行なうことによって、本来の阿久津ネギの形質の特定を行います。

形質の特定は、阿久津地区で曲がりねぎの栽培に長年携わってきた生産者、種苗商等の意見をもとに行い、選抜された種子をジーンバンクに登録します。

「阿久津曲がりねぎ」レシピ集

「ヘルシークッキング教室」橋本ヨシイ先生による「阿久津曲がりねぎ」を使った10品のレシピ集です。ご家庭でお試しください。

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