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中田町の桜
中田のしだれ桜
桜といえば、日本三大桜の一つ、三春の滝桜は全国的に有名です。この滝桜を中心とした郡山市・三春町一帯に同種の紅枝垂桜が点在しています。
郡山市中田町の(故)木目沢伝重郎さんは徒歩で10年間かけて、根廻り1メートルを目安に一本ずつ実測し、滝桜の子孫の桜を420本探し当てました。その成果を昭和48年に「田村の桜 紅枝垂集録」として、自費出版しました。
その本には中田町内で60本の桜が記録されています。
山々の緑と美しいコントラストを彩る中田町の多くの一本桜をお楽しみください。
1 紅枝垂地蔵ザクラ<郡山市指定天然記念物>
所在 郡山市中田町木目沢字岡ノ内450付近
三春滝桜の娘といわれるしだれ桜で、樹齢は約400年。
三春滝桜にも見劣りしません。この桜の下には、地蔵堂があり、昔から赤ん坊の短命、夭折の難を逃れるため、この地蔵に願をかけていたといわれます。
[三春滝桜から車で15分]
2 不動桜<郡山市指定天然記念物>
所在 郡山市中田町上石字舘345付近
不動明王をまつる不動堂の境内にあるため名づけられた桜。樹齢350年といわれ、滝桜の子孫と考えられています。
江戸時代幕末ごろ、このお堂が寺子屋として使われ、その名残が天井などの落書きに見受けられます。
3 五斗蒔田桜
所在 郡山市中田町木目沢字五斗蒔田262付近
藩政時代は、馬の産地として知られていた木目沢地区。
五斗蒔田桜のある土手下には馬頭観音様がまつられています。(地主は馬頭観音桜と命名する予定でしたが地名の五斗蒔田をとって五斗蒔田桜と呼ばれるようになりました。)
樹齢は、約150年といわれ、滝桜の子孫と考えられています。