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猪苗代湖を次の世代へ。 ~ラムサール条約登録湿地「猪苗代湖」~
猪苗代湖がラムサール条約湿地に登録されました
令和7年7月15日(火曜日)付けで猪苗代湖がラムサール条約における「国際的に重要な湿地に係る登録簿」に掲載され、条約登録となりました。(国内で54か所目)
ジンバブエ共和国(アフリカ南部)で開催の「ラムサール条約第15回締約国会議(Cop15)」において、7月26日(土曜日)にラムサール条約事務局長のムソンダ・ムンバ氏より登録証が授与されました。
Cop15概要
期間:7月23日(水曜日)から7月31日(木曜日)まで
会場:ジンバブエ共和国(アフリカ南部)ヴィクトリアフォールズ市
参加者:環境省野生生物課長、福島県生活環境部自然保護課長、郡山市環境部長、会津若松市市民部長、猪苗代町企画財務課参事兼課長
参加概要
(1)サイドイベント(猪苗代湖PR動画、郡山市長ビデオメッセージを放映)
(2)イクレイディレクターとの意見交換
※イクレイ(Iclei:持続可能性を目指す自治体協議会)
(3)ラムサール条約事務局長のムソンダ・ムンバ氏より登録証授与
ラムサール条約とは
正式名称を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。
1971年2月にイランのラムサールという都市で開催された国際会議で採択された湿地に関する条約であり、世界で172ヶ国が加入しており、日本は1980年に加入しています。
湿地(河川や湖沼なども含む)は、多様な生物の住みかであり、水源として、また農業や漁業、観光資源としても利用され、私達の生活を支えています。
条約の3つの柱
ラムサール条約には、3つの柱と呼ばれる条約の基盤となる考え方があります。
保全・再生 | 私達の暮らしを支える重要な湿地の生態系を守ること |
賢明な利用(ワイズユース) | 湿地の生態系を維持しつつ、そこから得られる恵みを持続的に活用すること |
交流・学習 | 湿地を通じた学習・交流活動、広報・普及活動を行うこと |
猪苗代湖のラムサール条約登録
猪苗代湖は、私たちの暮らしを支える貴重な資源です。
将来にわたる猪苗代湖の保全と利用のため、ラムサール条約の目的である「3つの柱」の取組を推進することにより、猪苗代湖を次の世代、未来へと引き継ぎましょう。
猪苗代湖は登録の条件である9つの国際基準のうち、以下5つの基準を満たしています。
基準1:特定の生物地理区内で代表的、希少、または固有の湿地タイプを含む湿地
基準2:国際的に絶滅のおそれのある種又は生態学的群集の生存にとって重要だと考えられる湿地
基準3:各生物地理区の生物多様性を維持するために重要と考えられる湿地
基準4:生活環の重要な段階を支える上で重要な湿地
基準6:水鳥の1種または1亜種の個体群の個体数の1%以上を定期的に支えている湿地
国際基準6に該当する水鳥「コハクチョウ」
登録後に期待できること
・環境意識が向上し、保全活動が促進されます。
(猪苗代湖の水質調査や湖岸清掃等の環境保全に取り組む湖南高校生徒のみなさん)
・生態系が保たれ、自然環境が維持されます!
・ブランド化により、地域活性化に繋がります!
※登録により新たな規制や制限が生じたりすることはありません。