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麻しんに注意しましょう
麻しん(はしか)に注意しましょう
国外の麻しん流行地域に行かれた後や、麻しん患者と接触した後などに、発熱・発熱後の発疹など麻しんを疑う症状がみられた場合には、必ず事前に医療機関に連絡し、麻しんの疑いがあることを伝えたうえで医療機関の指示に従って受診してください。
周囲の方への感染を防ぐためにも、連絡なく医療機関を受診することや、公共交通機関の利用は避けてください。
参考:麻しんについて(厚生労働省)<外部リンク>
麻しんとは
麻しんは麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。感染力が非常に強い特徴があり、免疫を持たない人がウイルスを吸い込むと、ほとんどの人が感染します。
※麻しんにり患したことのある人・ワクチン接種で麻しんに対する十分な免疫を持っている人はかかりません。
感染経路
空気感染、飛沫感染、接触感染など様々な感染経路で人から人へ感染が伝播します。
免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
ただし、麻しんウイルスは空気中での生存期間は2時間以内とされています。麻しん患者の利用日以外に注意喚起が出ている該当施設等を利用された場合は、感染のおそれはありません。
症状
感染すると10~12日後に38度台の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状(上気道炎症状)と結膜炎症状が現れます。風邪と症状が似ているため、区別がつきません。2~3日熱が続いた後、再度39度以上の高熱が出て発疹が出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症するといわれています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人といわれています。
さらに合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と言う、麻しんウイルスによるゆっくりと進行する脳の炎症があります。麻しんに感染してから5~10年後に発症するという特徴があり、1歳未満で麻しんにり患した場合や、免疫機能が低下している状態で麻しんにり患した場合の発症が多く、学童期に好発します(全体の80%)。治療法は確立されておらず、現在でも予後が悪い病気です。
予防方法
麻しんは感染力が強く空気感染もするので、手洗い、マスクのみでは予防ができません。
そのため麻しんのワクチンによる予防が最も有効といえます。
ワクチンを接種することによって95%の人が免疫を獲得できるといわれています。
定期接種対象の方(1歳以上~2歳未満の方及び5~7歳未満で小学校入学前の1年間の方)は早めの接種をお勧めします。(参考)こどもの予防接種
定期接種対象以外の方で、麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方は医療機関で接種することができます(自費接種となります)。
また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。
関連リンク
「麻しん(はしか)」は世界で流行している感染症です【出国前】<外部リンク>
「麻しん(はしか)」は世界で流行している感染症です【帰国後】<外部リンク>
「麻しん(はしか)」の感染事例が報告されています!(厚生労働省リーフレット)<外部リンク>
麻しん(はしか)は ワクチン接種が予防に有効です!(厚生労働省リーフレット)<外部リンク>
麻しん(国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト)<外部リンク>