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麻しんに注意しましょう
麻しん(はしか)に注意しましょう
令和5年の4~5月に茨城県と東京都、その他の地域でも麻しん患者の発生がみられています。
国外の麻しん流行地域<外部リンク>に行かれた後や、麻しん患者と接触した後などに、発熱・発熱後の発疹など麻しんを疑う症状がみられた場合には、早めに医療機関を受診しましょう。周囲の方への感染を防ぐためにも、必ず電話連絡をしたうえで、医療機関の指示に従って受診してください。また、公共交通機関の利用は可能な限り避けてください。
麻しんとは
麻しんは麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。感染力が非常に強い特徴があります。
感染経路
空気感染、飛沫感染、接触感染など様々な感染経路で人から人へ感染が伝播します。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症します。
症状
感染すると10~12日後に38度台の発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状(上気道炎症状)と結膜炎症状が現れます。風邪と症状が似ているため、区別がつきません。2~3日熱が続いた後、再度39度以上の高熱が出て発疹が出現します。
肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎を発症するといわれています。死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人といわれています。
さらに合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、亜急性硬化性全脳炎(Sspe)と言う、麻しんウイルスによるゆっくりと進行する脳の炎症があります。麻しんに感染してから5~10年後に発症するという特徴があり、1歳未満で麻しんにり患した場合や、免疫機能が低下している状態で麻しんにり患した場合の発症が多く、学童期に好発します(全体の80%)。治療法は確立されておらず、現在でも予後が悪い病気です。
予防方法
麻しんは感染力が強く空気感染もするので、手洗い、マスクのみでは予防ができません。そのため麻しんのワクチンによる予防が最も有効といえます。ワクチンを接種することによって95%の人が免疫を獲得できるといわれています。
定期接種対象の方(1以上~2歳未満の方及び5~7歳未満で小学校入学前の1年間の方)は早めの接種をお勧めします。
定期接種対象以外の方で、麻しんの既往・ワクチン接種歴がない方は医療機関で接種することができます(自費接種となります)。
また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。
<参考>こどもの予防接種
関連リンク
【厚生労働省】麻しんについて<外部リンク>
【厚生労働省】麻しん(はしか)は ワクチン接種が予防に有効です!<外部リンク>
【国立感染症研究所】麻しんとは<外部リンク>