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いつも市民の健康を支えていただき、誠にありがとうございます。
私は郡山市在住で、小学生の子供を持つ母親です。男性へのHPVワクチン接種費用助成について、以下のとおり強くご要望申し上げます。
現在、愛知県豊橋市など一部自治体では、小学6年生相当の男子に対して、9価HPVワクチン(シルガード9)接種費用の助成を開始する動きがあります。HPV感染は、子宮頸がんだけでなく、中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなど、男女問わず重篤な病気を引き起こすリスクがあります。男性が若いうちに予防接種を受けることは、ご本人だけでなく、パートナーや地域全体の健康にもつながります。
しかし、現状では郡山市では男性のHPVワクチン接種が任意接種であり、費用は全額自己負担となっています。経済的な理由で接種を諦める家庭も少なくないのが現状です。つきましては、男性(特に小学6年生~高校1年生相当)へのHPVワクチン接種費用に対する公費助成制度の創設をご検討いただきますよう、強くお願い申し上げます。
お忙しいところ恐縮ですが、ご対応方針や検討状況についてお知らせいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
予防接種には、予防接種法に基づき、対象疾病、対象者及び接種期間などが定められた「定期接種」と、それ以外の「任意接種」があります。女性へのHPVワクチン接種については、「定期接種」の中でも主に集団予防、重篤な疾患の予防に重点を置いた「A類疾病」の予防接種に分類され、公費で接種を受けることができます。
一方、男性へのHPVワクチン接種については、予防接種法に定めのない、個人負担による任意接種となっておりますが、現在、厚生労働省所管の「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」において、HPVワクチンの男性接種の定期接種化について、有効性・安全性・費用対効果の観点から議論が行われているところです。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、「子宮頸がん」のほか、性別に関わらず「中咽頭がん」「尖圭コンジローマ」などを引き起こす要因となっており、男性へのHPVワクチン接種は、HPVのまん延防止を図るため有効であると認識しております。
このため、本市では、「全国政令市衛生部局長会」や「東北市長会総会」を通じ、厚生労働省に対し、男性へのHPVワクチンの定期接種化や費用助成のための財政措置を要望しておりますことから、今後も国の動向を注視してまいります。(こども家庭課)