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1年前には、全く想像できなかった年の瀬を迎えております。
「生命」と「健康」を最優先に考えた時、人と人とのふれあいや生活様式、受け継がれてきた伝統さえも見直し、適応せざるを得ない難しさを感じた年でありました。
私にとりましても、新型コロナウイルスの影響でさまざまな行事が中止となり、市民の皆様と直接交流できる機会が限られていたため、どのような方法が良いのか、考えさせられる日々でありました。
課題が大きくなれば、そして、直接対話する機会が減ればなおの事、市民の皆様と行政にとって「重要」と考える物事が同じであることが求められます。自助・共助・公助の役割を、共通認識のもと「協奏(コンチェルト)」することが大切です。
年代や職業、また、同じ組織の中でもそれぞれのお立場でさまざまな御意見やアイデアがあることと存じます。ウェブサイト、メール、ファックス、お手紙、いずれの方法でも結構ですので、ぜひともお寄せください。音楽は数学とおっしゃる方もいるように、行政も数字です。「統計」とは、統治計数の略語です。数字(事)をもとにみんなで知恵を出し合いましょう。
大きな変化の中、さまざまな制約もありますが、多くの皆様の声を、市政運営方針と調律(チューニング)・協奏し、お互いにエールを送り合いましょう。
関連リンク:市民提案制度(みなさんの声)
歴史ある安積疏水土地改良区様の理事職を仰せつかって以来、度々耳にした言葉が「水路看護人」です。“カンゴニン”が「看護人」と分かるまで少々時間を要しました。
1883(明治16)年11月、今を去る事137年前に農商務省安積疏水掛が定めた「水利取締規則」により設けられた職名です。任務は、世に言う「水争い」を未然に防止する職です。今日安積疏水の水路は全長約500kmにも及びますが、日照りの年にも多雨の年にも、水争いが起きないのは、公平無私の水路看護人の方々が雨ニモ負ケズ、水路を見守り、適時適切に水門、水路、ため池、堰、揚水機などを操作されているからです。現在、102名の方々にこの重責を担っていただいております。
理事の大役にありながら、作業中の様子を拝見したことが無く、大変申し訳ない!のですが、この拙文をもって感謝の意をおくみ取りいただければ幸いです。
かつて、「プロジェクトX」というテレビ番組がありました。中島みゆきさんが歌うテーマソング「地上の星」そのものの、名もなき無数の人が放つ輝きに焦点を当てたドキュメンタリーでした。
世の中には、不可欠、かつ、容易ならざる仕事を人知れず果たしている方々が数多くおられます。今、全世界の課題である新型コロナウイルス感染症から人類を守るべく日夜尽くしている方々は、まさに“地上の星”、今日的に言えば、エッセンシャルワーカーです。看護師の皆様も、その重要な担い手です。
現在、Nursing Nowキャンペーンが世界中で展開されています。SDGsの目指すところと軌を一にする活動であり、我が国では福井トシ子さん(大玉村出身)が会長を務める日本看護協会が牽引してくださっています。我々は、各々が「新しい生活様式」を実践し、キャンペーンの趣旨に応えてまいりましょう。
関連リンク:Nursing Nowキャンペーン|日本看護協会<外部リンク>
防災や大規模災害時においても、私たちの基本的な行動理念となるのは「自助・共助・公助」の三助です。まさに地球規模の災害と言える“新型コロナウイルス感染症”の不活性化、感染回避策においても、同様に三助の取り組みが重要です。
感染拡大防止の根本策としましては、快適なまちづくりに関する都市計画法や建物の構造・機能に関する建築基準法による措置等が必要なものもありますが、まずは自助・共助・公助システムで臨みましょう。
「善は急げ」は、三助においても大切です。「新しい“三助”様式」においては、光速のパソコン・スマートフォンなどインターネット端末やメールの活用が最適。
行政の支援などの「公助」に関する御提言がございましたら、是非とも、市ウェブサイトの「市民提案制度」からお願い申し上げます。
みんなの取り組みで、3つの「生」(生命・生活・生きる権利)を守りましょう!
“一意専心取り組むべき課題があるときも、まったく別のことを考えると、思わぬヒントあり”という説に従って、新型コロナ感染症とは少し離れた話題を。
このコラムの原稿は、鉛筆で記しています。消したり書き足したりが楽なように。もっぱらパソコン文章の時代ですが、やはり原稿は万年筆という文筆家も多くおられるようで
手紙やハガキを書く際に筆を執ると、漢字の筆順に迷い、正確さに自信がなく、辞書を繰ることの何と多いことか!スマホ頼り、タブレットの文字変換頼りの副作用が顕著です。アルファベット26文字の文化以上に、漢字・仮名文化は文字変換の手間ヒマで余計な時間を要してしまいます。
しかし、この文字変換ソフトの分野で考えてみれば、代表的なものでも世界に50種類ほどあるといわれる文字の変換においては、我が国の漢字・仮名・アルファべット変換ソフトが重宝されるかもしれません。一見弱点が強みになる良い例になるかもしれません。もっともAIがますます発達すれば、文字も皆兄弟になりましょう。
音声↔文字の変換技術も日進月歩のようですから、いずれ文字変換ソフトも無用になるのでしょうか?そうなると、我々も歌を忘れたカナリヤならぬ文字を忘れたカナリヤになるかも。
アフリカには、文字文化を持たず太鼓の音のみでコミュニケーションをとっている民族もあるとか。
文明の発達が進むと、むしろ人類を原始的な世界に回帰させるかもしれません。
COVID-19と免疫反応も一つのコミュニケーション。人類が、ウイルスのコミュニケーションに学ぶこともありましょう。
やはり時節の話題に戻ってしまいました
先月号のご飯の話に続いて、今月はパンの話。
スイス料理に“フォンデュ”というものがあります。
皆さんご存知の、パンや温野菜などをフォークに刺して、溶かした熱々のチーズに浸けて食べる料理です。
食料安全保障上、古い麦から消費するスイスでは、「古い麦で作ったパンや硬くなったパンをおいしく食するための料理方法」として普及したと、その昔、出張先のジュネーブで伺いました。
新米から好んで食され、残った分が古米、古々米として保存されている我が国とは真逆の考え方です。
もちろん、日本でも古くなった米を加工米として煎餅などに利用してきましたし、最近では、保存技術もどんどん進化しており、“古米”でなく、冷蔵保存されている間に熟成する“熟成米”として販売されているとの話も伺います。
「早寝・早起き・朝ご飯」は、児童生徒に対する大切な生活指導です。
その朝ご飯も、洋風ならコンチネンタルとイングリッシュ(アメリカン)の二派ありますし、かつて勤務した会社の社員食堂のモーニングサービスでは、洋食(パン・ハム・卵料理・コーヒー)か和食(ご飯・味噌汁・焼き魚・生卵・納豆)が選べました。
気候変動はもちろん、バッタの大量発生の影響も気になる昨今。
ご飯であってもパンであっても、残さず無駄なく食べる知恵や工夫、知識を蓄え、併せて食料備蓄力を高めて、「新しい食生活様式」と持続可能な開発目標の課題といたしましょう。
※食品表示法第4条第1項の規定に基づく「食品表示基準」第23条第2項第2号の規定では、玄米および精米で、容器包装に「新米」と表示できるのは、原料玄米が生産された年の12月31日まで。
市内学校に通学する小・中学生にあさか舞を贈呈しました。
「向かいあって 言う事もなし 柿を剥く」との句通りでは、新しい生活習慣となる2mの間隔がとれないので、はす向かいに座って食事をする日々です。
思えば、妻と半年近くも夕食を共にするのは、結婚来初めてのことかもしれません。
傍から見れば、郡山市民の歌3番の歌詞にある「夕べの楽しいまどい」の世界、まさに家族に乾杯ならぬ“家族で 乾杯!”(豆乳で)の光景です。
食事は各店が工夫を凝らしたテイクアウト(自分出前)を試みたり、コンビニのお弁当もいただきました。
いずれも質・量ともに充実しております。
少し行儀が悪いと言われるかもしれませんが、厳しい環境下で食料生産調理に従事される食品エッセンシャルワーカーの皆様に思いを致しながら、皿に残ったソースや、ドレッシング(オリーブ油)にご飯を絡めて食べてみました。
これがなかなか良い相性で、お米は何にでも合う千両役者であると再認識致しました。
常温流通食品のスムージーも初体験。学校休業の影響を受けた牛乳もたくさんいただきました。
巣ごもりは、思いや考えがヒナのように孵化する機会でもありました。
音-LINE(オンライン=音楽配信アプリ)も初体験しました。ウェブ会議システムを利用した懇談も、調印式も、何のトラブルもストレスもなく体験致しました。
我々は既に、インターネット技術を活用するnetworker(ネットワーカー)として、e-arth(インターネットシステムでつながる地球)の、さらには、pla-net(ネット文明が発展する惑星)の住人であると言えましょう。
生活も@homeでも新たな楽しみを見つけてまいりましょう。
「covid-19への対応は長期戦を覚悟しなければならない」として、政府の専門家会議から、「新しい生活様式」が提言されました。
私たちの日常生活に関することですので、タイトルは耳慣れた「生活習慣」としました。
皆様のお住まいは、ご自身と家族を守るための、お勤め先はお客様や同僚を守るための設計モデルになさってください。
感染症長丁場時代のSDGs「誰一人取り残さない」ための働き方改革の指標でもあります。
政府の「緊急事態宣言」が発出され、日常生活や経済活動にも大きな影響を受ける中、感染拡大予防に向けて、国・県・市町村をあげて特に次の3項目をお願いしております。
もちろん何事も法律・条例による行政ですから、法(※)の根拠に基づくお願いです。
この3つの項目を実行することは、住民お一人おひとりの意思と責任による、いわば“住民”自治の分野です。
また、県や各市町村は、国の方針や対応を踏まえつつ、各自治体の住民の生命と財産を守るため、これらのお願い(要請)を“団体”自治の行為として実施しております。
先月号(広報こおりやま4月号「手洗いの法律学」)に関連しますが、市民の皆さんお一人おひとりが「健康で文化的な生活」を送ることは、“住民”自治の活動であり、その行為は同時に、お互いが、お互いに、健康で文化的な生活を送るための“住民”自治活動とも言えるのではないでしょうか。
そもそも住民自治とは?住民自治と団体自治の違いは?憲法第92条に定める“地方自治の本旨”について、在宅学習時のテーマとしていただければ幸いです。
※感染症予防法…地球規模で発生する感染症に対する予防と伝播防止への対応として1998(平成10)年に制定
COVID-19に関する最新情報や市長メッセージは以下のページをご覧ください。
新型コロナウイルス感染症予防の活動は、皆さんと共に長期戦の中にあります。
手の洗い方について改めて注意を促されて洗面台に向かうのは、小学生に戻ったようにも感じますが、感染せず・させずのためにはやむを得ません。
私もセッセと手洗い励行しています。
しかし、こんなにも真剣に、注意深く行う手洗いは初めてで、改めて手洗いの法律学を考えています。
何事も法律・条例による行政ですから、手洗いを要請するにも法に拠らなければなりません。
まず、憲法第25条で、国には「公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」という努力義務があります。一方で、同第21条で「集会の自由」が保障されていますから、クラスター感染の恐れがある集会であっても禁止はできません(中止要請まで)。
しかし、同第12条で自由と権利は「公共の福祉のために利用する責任」とあるので、結局、国民には感染源にならない「責任がある」と言えるのではないでしょうか(苦しい解釈かもしれませんが)。
そして理由や経緯はどうあれ、一定の感染症については、感染症法により、隔離などの拘束を受ける事も正当化されています。これも憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」をお互いに尊重し合うことからきています。
どうぞ「早寝・早起き・朝ごはん」を家族で心掛けて、手洗いを励行しながら「健康で文化的な生活」の権利を享受致しましょう。
正しい手洗いの知識を学びましょう
以上を、UN(United Nations:国際連合)語で表現したのが、SDGsの17のゴールです。SDGsとは、新しい特別な取り組みではなく、先人の知恵の集大成です。
なお、月刊タウン誌「街の灯こおりやま」2月号では、分かりやすくSDGsが特集されています。
今季は、雪国会津でも雪らしい雪が降らずとの事。これも気候変動の現われかと思い、新年を迎えました。
奥羽山脈の山々である、吾妻山、安達太良山、磐梯山はさすがに雪化粧をしていますが、それでも薄っすらと、です。
おととしは、冬の降雪量が少なく、また夏の降雨量も少なかったために、猪苗代湖の水位が例年より低くなり、安積疏水(農業用)も取水制限される程でした。今年はどうなるものか?と気になる所です。
さて、我々人間は光合成ができず、生きているだけでもCO2を排出する存在です。加えて、資源も食料も大量に消費し、ゴミを出します。
昨年の台風災害で照内川からの溢水(と推定される)により冠水し、再起不能かと危惧された富久山クリーンセンターは、関係者の皆様の懸命の努力により早期に再稼働できました。
しかし、富久山・河内両クリーンセンター体制に戻っても、毎日の処理量は莫大です。それは、我々市民の1人1日あたりのゴミ排出量が、中核市58市の中でブービークラスとなっているからです。つまりこの点では、CO2排出量も中核市ブービークラスという事になります。
子孫に残してはいけないツケは、CO2と台風19号による阿武隈川後遺症。
“災い転じて福となす”、“人間万事塞翁が馬”、“禍福は糾える縄の如し”のことわざを支えに、そしてバネにしてSDGs未来都市こおりやま元年にしてまいりましょう。
再稼働した富久山クリーンセンター
謹賀新年。台風第19号災害の懸案・課題解決の決意を新たに、新年を迎えました。
地球温暖化による気候変動、そして「気候危機宣言」や「気候非常事態宣言」へと、気候の変化は私たちにますます「注意」、さらには「警戒」と「備え」を求めています。「命を守る行動」と言われますが、日々の防災さんぽや避難への備えも一層必要になっています。“逃げるが勝ち”、あるいは“君子危うきに近寄らず”との訓えもありますが、これは災害が起きそうなときや起きてからの話。災害が起きないようにすること、少なくともできる限り災害を軽くすることは、今そこにある「危機」を軽減する最善の対策です。
「一本の鉛筆があれば…」との歌もありますが、「一本のプラスチック廃棄物が減れば…」は、私たちにもできる気候変動の主要な原因の削減策です。市民の皆さんが、一人あたり一本節減すれば33万本の削減となり、浸水により稼働停止になった富久山リサイクルプラザの処分費用にかかる税支出も減りますので、結果として市民の税負担の軽減につながります。
私も昨年からマイボトル持参に切り替えて、一本のペットボトルを減らしています。中身は“一本の水路の恵み・水道水”。最近は、空気中の水分から飲み水を生成する「錬水術」の機器の水も飲んでいます(※)。
一日一本。三日で三本。Myボトルの取り組みがさらに広がり、Ourボトルになりますように。ついでながら、書籍購入時にはブックカバーも包装紙も遠慮し、お店のテープを貼ってもらっています。
※市役所本庁舎正面玄関口のウォーターサーバー(欧州ハプスブルク家の御厚意で株式会社アクアテックを通じて寄贈)で水を飲むことができます。
愛用のボトル